住まいを失った方々のための生活の場確保事業

団体名 社会福祉法人グロー

都道府県 滋賀県

助成額 1,000,000円

活動開始日 2020/6/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、経済が停滞し、生活に困窮し住居を失う方々が増加しているため、仕事や住まいを失った人が生活保護を求め、救護施設へ措置されるケースも増えてきている。  一方で、ひのたに園には、65歳以上の高齢者が半数以上いらっしゃるとともに、呼吸器疾患等の基礎疾患を持つ利用者もおられるため、感染や重症化のリスクから、感染している可能性が否定できない新規入所者は、一般居室で受け入れられず、他利用者と隔離可能な居室に2週間程度過ごしていただくことを条件に受け入れを行わねばならない。その場合の受け入れ可能な居室が2室しかなく、受け入れを断るケースもでてきていた。 本事業により受け入れ可能な居室を5室へ増やすとともに、2週間の経過観察(隔離)中の利用者が不自由の無いように、冷蔵庫やテレビ、電子レンジ等を設置するなど、居室内を整備した。 経過観察中は、施設内の看護師が定期的にバイタルチェックを行うとともに、相談員が今後の生活についての相談に応じ、できるだけ早期に次の生活(居宅移行や派遣就労等)へ移行できるように、行政や不動産業者等の関係機関と連携した。  その結果、下記の活動期間中に実人数にして56名の受け入れを行い、令和3年3月31日までにこれまでの入所者も含めると、28名の方々がアパート等の居宅移行や就労先の寮に移行できた。                      

活動日数 300日

支援対象者実人数 56人

支援対象者延べ人数 756人

本助成金による活動の成果
本助成金により、経過観察居室を2部屋から5部屋へ増やすことができ、住まいを失った方の受け入れのキャパシティーが2.5倍となった。 助成期間中に新規に入所されてきた方とこれまで入所されていた方を合わせて28名の他方々が社員寮もしくは、アパート等による一人暮らしへ移行された。 一人暮らしへ移行された方のうち、10名は、入居後のアフターフォローも実施している。 また、生活困窮者自立支援事業の一時生活支援事業の受け入れの依頼があった際に、今回整備した居室で受け止めができたため、今後も生活保護受給者に限らず、受け入れを行っていく。          

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
新型コロナウイルス感染症の感染が継続する中において、今年度においてもこの経過観察居室にて多くの方々を受け止めることができる。また、新型コロナウイルス感染症が収束した後についても、一人暮らしへのトレーニングを目的とした居室として活用が可能となる。令和2年度は居住支援活動として、28名の方々の居宅移行等を支えてきたが、居宅移行後のフォローアップの体制をどのように構築していけばよいかが課題となってきている。