都道府県 福岡県
助成額 2,640,000円
活動開始日 2020/3/1
活動終了日 2021/3/31
助成金で行った活動の概要
・新型コロナウィルスの感染拡大の状況下で、失職、減収、施設等の受け入れ拒否、家族関係の不和等により路上やネットカフェ等での生活を余儀なくされた生活困窮者、および、そのような急迫状況に陥りそうになっている方々に対して、衣食住を中心とした安心して生活できる環境の提供(居住支援)と、各種の社会的手続きの代行および助言を中心とした生活支援を行った。
・関係機関およびHP等で当施設を知った当事者から、入居や生活の建て直しに関する相談を受け、面談のうえ入居希望者の受け入れを行った。生活困窮に陥った要因として、必ずしも新型コロナウィルスの直接的な影響を受けたという相談ばかりではなかったが、相談件数は前年と比較しても増加した。
・入居中は住民票の設定や身分証明書の作成(特別定額給付金の申請のためにも必要だった)、医療機関や各種福祉サービスへのつなぎ、就職相談、施設退居後の生活に向けての家探し、転居対応まで含めた自立支援を行った。本助成金を活用させていただいた生活相談員も、新型コロナウィルスの影響で会社が倒産し行き場を失った方を含め、担当する入居者に対してそうした自立支援を行ってきた。
・当活動は2010年5月から行っているが、2020年度は受け入れの際に5日間の体調観察期間をもうけ、館内をゾーニングしたうえで特別対応を行うなど、新型コロナウィルス感染防止対策を徹底しながらの活動となった。
・入居者にも協力いただきながら1日6回、館内の換気・除菌作業を行っている。また、通常のプログラムの実施が困難であるため、フェイスシールド作りや飛沫拡散防止パーテーション作りをそれに代わるものとして行った。
活動日数 396日
支援対象者実人数 122人
支援対象者延べ人数 18,396人
本助成金による活動の成果
・本助成金の対象となる活動期間(令和2年3月1日~令和3年3月31日)において、69人(12人)を新規に受け入れ、70人(15人)が退居、うち54人(13人)が民間アパートを中心とする住まいを得て、地域生活に移行された。また活動期間を通じて入居者のうち20人(8人)が、何らかの形で仕事に就いて地域生活に移行している。
・また本助成金を活用した衛生対策、消毒や換気、飛沫拡散防止対策の徹底により、幸いなことに活動期間を通じて入居者から新型コロナウィルスの罹患者を出すことはなかった。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
・コロナ禍において失職等により路上生活やネットカフェ等での暮らしを余儀無くされた方たちを受け入れることには、当然ながら相応のリスクがともなった。ゾーニングや一定期間の体調観察期間を設けるなどの対応を行ったが、当初はPCR検査を受けることのハードルも高く、受け入れ側にも相応の覚悟が必要とされた。対人支援の現場であるため、相談員にテレワークを導入することにも限界があった。今後については、リモートでの面談の仕組なども考えられてよいかもしれない。・平時は様々なボランティア活動、地域活動への参加を積極的に行っていたが、コロナ禍ではそうしたプログラムについて軒並み中止を余儀無くされた。出会い、関わり、対面で対話するという、これまで行ってきた支援活動の基本となる行いが大きく制限されることには、大きな困難があった。・就職支援については、特に飲食業や観光業を志向する方については厳しい状況が続いた。経済状況が厳しさを増す中での就職・再就職支援の方策は、今後の課題となっている。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://www.fukushi-greencoop.or.jp/hbk-fukuoka/
http://www.fukushi-greencoop.or.jp/hbk-fukuoka/05dayori2_2020.htm#20200615