児童や社会的弱者へお米や食事を届ける事業

団体名 一般社団法人ちろる

都道府県 福島県

助成額 700,000円

活動開始日 2020/9/1

活動終了日 2021/3/17

助成金で行った活動の概要
【お米配布事業】新型コロナウイルスの影響で仕事が減少した、もしくは仕事がなくなってしまった等、収入が減った、なくなってしまったことにより、食べるために困っている世帯に対してお米をお渡しし、食べ物をどうしようと悩まなくても安心して生活再建に向けて歩んでいけるように後押しをした。配布先は食べることに困る個人世帯や貧困世帯向けに子ども食堂を実施している認定幼稚園、経済的に大変な世帯の学生がいる高校へ配布を行った。【学生食堂】学生が地域の大人、特に高齢者や活動地域には東日本大震災の被災者も数多く生活しているので、そのような方々と一緒に食事を作って、食べて、交流を深める学生食堂を前回の「赤い羽根 新型コロナ感染下の福祉活動応援全国キャンペーン フードバンク活動等応援事業」の助成を受けて実施した活動に引き続き、令和2年9月から令和3年3月まで毎月1回実施した。コロナ禍で地域の集会所内で調理をするのは学生も地域の大人もマスクをしているので、感染リスクは低いと思われるのだが、一緒に食事をするとなると感染リスクが上がってしまうため、調理は一緒にしても、調理したモノをお弁当パックに詰めて自宅に持って帰って食べてもらうようにしたり、調理は集会所内で行うにしても、食べるのは屋外にしたりと、参加者が安心して参加できるように工夫を行っての実施となった。毎月30~40名の参加があり、学生側は参加の安全が担保出来ないという事で、参加ボランティアの学生を大学生に限定して実施したので、1回あたり平均4名の参加だった。【まとめ】福島県内でもフードバンクの活動をしている団体もあれば、市町村社会福祉協議会等でも食べ物を提供している場合もある。しかしその多くは頂戴できる食糧が少量なので、「もらってもすぐになくなってしまい、また食べ物の心配をしなくてはならない」という声を多く聞いた。そこで当法人では日本人の主食であるお米を30kg1本という量でお渡ししたので、現在進行形で食べることに困っている方々からは非常に喜ばれた。また学生食堂も学生も大人も一緒に食事を作ることによって、コロナ禍で他者と物理的な距離をとることが推奨され、同時に精神的な距離まで出来てしまった社会で、年齢の離れた人とのつながりが出来て嬉しいという声も聞かれ、月に1度ではあるがコロナ禍で胃も心も満たすことが出来た活動だったと実感している。

活動日数 16

支援対象者実人数 300

支援対象者延べ人数 670

参加ボランティア実人数 9

参加ボランティア延べ人数 28

本助成金による活動の成果
前回と同様になるが、コロナの影響で食べることに困っている方々に対してお米をお渡しすることで、食べることについての安心をしてもらうことが出来た。個別配布で限定的かもしれないが、生活再建に向けた歩みへの食の不安を取り除くという深い支援が出来た。また子ども食堂実施団体や福島県二本松市内の高校へお米の寄贈、学生食堂を通して、多くの子ども達の食を守ることが出来た。12月に高校で「フードロスと地域福祉」という出前講座を実施してきたので、フードロスやフードバンクとからめてお米を届けることが出来たのは、座学ばかりではなく実際の活動として生徒たちの良い学びにもつなげることが出来た。学生食堂では地域の大人たちが食べることはもちろんだが、学生との交流を楽しみに参加してくれる方が多かった。これまでは同じ地域に暮らす学生と大人というだけで、なんの交流もなかったのだが、学生食堂を通して顔見知りになることで、学生食堂以外の場で出会った時に学生から話しかけてきてくれて嬉しかったというお声を頂戴した。このように日常的につながりが出来ることが、コミュニティにとっては非常に良いことで、このようなつながりが多く創られていけば、有事の際にもお互いに協力できる態勢の第一歩となる。だからこそ、今後ともそのようなつながりを数多く創り出していきたい。またコロナ禍で食べ物が満足に食べられない方がいる一方で、多くのまだまだ食べられる食材が破棄されてしまっている現実もある。だからこそロスにならずに必要な方の元へ届けられるような仕組みを、学生食堂を通して直接的に、子ども食堂の後方支援を通して取り組んでいく必要がある事を改めて実感した。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
【事業を実施する中で見えてきた課題】 令和3年3月現在、新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されていても一般の我々への接種がいつになるのかも分からず、ワクチン自体にも問題が取りざたされる中で、安心して学生食堂など人が集まる事業、特に飲食を伴う事業がいつになったら出来るようになるのか、という不安がある。学生も本来であれば高校生や専門学校生、大学生(福島大学の災害支援サークル等)へ呼びかけを行いたいのだが、学生の参加への安全性がどれだけ気を付けていても感染リスクが0ではないため出来ないという現状があり、大学生のごく一部のみへ声掛けを行い協力してもらっている現状がある。 またコロナが長期化すればするほど、ダメージを受ける方が多い。そうなると食に問題を抱えている方も同様に増えていく事になる。だからこそお米の配布を引き続き行いたいのだが、フードロスで賞味期限が近付いてきた食材等はもらうことが出来たとしても、お米をもらえるということはまずない。また子ども食堂を実施している団体からは食材を提供してもらっていた企業や個人が景気悪化により、食材を提供してもらうのが難しくなっているとの話を伺った。助けを必要としている人数は増加しているのに、今回のような助成金を活用しないと助けることが難しくなっている。そのような中でどのような内容で支援が出来るのかが一番の課題である。 【今後の取り組み】 助成金をもらわなくても、フードロスになっている食材等と困っている方々を上手に結び付ければ、たとえコロナ禍で協賛企業が見つかりにくい時代になったとしても、出来うる支援がある。そのためにも引き続き、福島県二本松市及び周辺市町村の企業等や農家の方等の訪問を継続し、ロスになっている食品や食材を必要としている方々に届ける活動を継続する。また学生食堂等、どうしてもコロナ禍で人と人の距離が出来やすい社会で、しっかりとしたつながりをもてるような機会が提供できる事業を継続し、地域のコミュニティ強化を図れるような事業も続けていく必要があることを実感した。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://chiroru2018.livedoor.blog/archives/24711823.html
http://chiroru2018.livedoor.blog/archives/24934580.html