コロナ禍の子育て世帯応援のための食料支援事業

団体名 社会福祉法人 庄原市社会福祉協議会

都道府県 広島県

助成額 800,000円

活動開始日 2020/9/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
当法人は、生活に困窮し「食」が不安定な世帯に対して、各関係機関と連携しフードバンクによる一時的に食料提供をすることで、生活全体の安定に向けた支援を行っている。また、広報などを利用して広く住民に呼びかけ、ご家庭で消費できない食料品を提供いただき、必要な方、世帯にお届けしすることで「もったいない」を「ありがとうに」変える活動としている。この取り組みは、平成29年からの実施しており、年々、提供していただく件数と食料品の数も増加している。地域性もあるのだが、副食より、海苔などの乾物、新米の取れる農繁期前後に玄米の提供をいただくことが多いため、他の法人と連携し玄米と副食の交換を行うなどしながら、十分とは言えないが主食と副食のバランスが取れるよう考慮しながら提供している。生活困窮者自立支援事業への登録や「ひきこもり」の支援から見えてきた課題など、必要に応じてその他の事業につなぎ、連携して支援していくことで、家計の課題やその他の課題を包括的に支援していく体制づくりの一翼となっている。

活動日数 212

支援対象者実人数 43

支援対象者延べ人数 113

参加ボランティア実人数 64

参加ボランティア延べ人数 64

本助成金による活動の成果
今年度、新型コロナウイルス感染症の影響による退職、休業、出勤制限などによる減収で、福祉資金特例貸付の相談が増加しました。そのアセスメントから、食費を切り詰めている世帯や休校による食事の確保が困難な子供の存在がこれまで以上に見え始めました。一方、庄原市社協では平成29年から広報などを利用し広く市内に呼びかけ、ご家庭で消費できない食料品の提供を受けつつフードバンク事業を実施していました。しかし、住民のご厚意が多数ある時は既存の保管庫(30㎏の米袋7袋対応)では管理しきれず、品質の劣化が進むことで、必要とされている方にリアルタイムで提供できないこともありました。今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響か、フードバンク事業の趣旨に多くの住民の賛同いただき、お米やレトルト食材も多数の提供を受けたため、更に保管が困難となっていました。また、精米に関しても、その都度コイン精米機へ持ち込むことが難しく、一度に3~4袋をまとめて精米していたため、その後の品質管理には大変苦慮していました。この度の助成により保冷庫、精米機、保管庫を購入の結果、食材の品質維持による長期保存が可能となり、市内の子供たちや、子育て世代、困窮世帯への提供環境を整えることができました。新型コロナウイルス感染症の影響は、当面の間続くことが考えられます。放課後児童クラブや学校などの関係機関や、生活困窮者自立相談支援事業、生活福祉資金特例貸付などの制度と更なる連携の強化を図り、「今、苦しい」に応えられる需給調整に努めます。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
この度は新型コロナウイルス感染症の影響による利用が増加しましたが、平時でも退職や体調の悪化などの理由から収入減となり、それが長引くと食糧確保がどんどん困難になることは十分に考えられます。朝食を取らず通学する児童や学生の家庭は、「食費を確保するため今度は日用品を切り詰める」など、家計のあちこちにほころびが出てきます。また「食べるものがない」という相談は、なかなか言い出しにくいようで、コロナ特例貸付の相談中、こちらから食事のことに触れなければ声に出されない「とてもデリケートな課題」ということも分かってきました。具体にどのように進めていくのかは十分に検討しなければなりませんが、必要とされている人が必要な時に相談できる体制づくりや、その状況を早期発見できる地域のしくみづくりが求められています。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://shakyoshobara-city.or.jp/