生活困窮者のための食糧支援と自立までの支援

団体名 一般社団法人 高知あいあいネット・フードバンク高知

都道府県 高知県

助成額 700,000円

活動開始日 2020/9/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
春からの支援に引き続き、コロナで困窮する過程が急増する中、緊急に学生への支援をつづけていたが、夜間高校の生活がより緊迫していると、県内全ての夜間高校に呼び掛けて、学生への支援を行った。その後、学校を通じて、家庭への支援も続けた。一方で、観光客激減のあおりを受けて、お土産の製造をしている業者から賞味期限数日というお菓子が大量に持ち込まれ、学生対象に週に2回配布するフードパントリーを行う子ども食堂から配布したり、コロナ対応している病院や行政職員に配布をして、喜んでもらえた。牛乳なども国からの買い取り支援があり、5か月間週2回大量の牛乳を頂き、各地の施設や学生にも配布した。飲食店が休業が増えて、農家さんがお米を大量に持ち込んで来る事が多くなり、野菜も、トマトやにら、じゃがいも、さつまいも、ピーマンなど生鮮食料品が増えてきて、かなり、配送で追われる日々となったが、以前は、1人3kgだったお米も、5kgお渡しすることができ、喜んでもらえた。 また、母子家庭の困窮も非常に多く、特に、DVを受け家を出る方が増えて、食糧支援を通じて、寄り添う事も出来、今後も、気にかけて関係性を切る事が無いように配慮していきたいと思う。子ども食堂もコロナのせいで、開催出来ずに居る所が多く、お弁当を作りフードパントリーとして他の食料品と共に配布しているが、子どもたちが安心して食べられる場の提供を、早く取り戻してもらいたい。コロナの影響で、仕事が無い方を、農家さんの手伝いに繋げる事も出来て、色々な所で、フードバンク活動を通じて、お役に立てたと思える。

活動日数 212

支援対象者実人数 4867

支援対象者延べ人数 6800

参加ボランティア実人数 65

参加ボランティア延べ人数 680

本助成金による活動の成果
コロナの影響で食堂等が閉鎖された為に、農家からのお米の提供が多くなり、1人5㎏の支援をしている。精米機やシンクパック機を購入出来たおかげで、農家さんには玄米を提供してもらいその都度精米して真空パック保存して美味しい状態で配布できるようになった。また、その都度精米しに出かけていたメンバーへの負担も軽減できた。作業台と椅子の購入で、作業もはかどるし、会議にも使用出来て、非常にありがたい。ボランティアに来た学生も、これまで地べたに直接しゃがみ込んでの作業から解放され、1トン余りの種類分け作業にせいをだしていた。人件費は、バイトが激減している学生にわずかでも足しにしてもらおうと、よく手伝いに来ていた学生に割り当てたが、その学生たちに今後のフードバンクを託せたらと思っている。また、学生への食糧支援を学生のボランティアと一緒に行うことで、フードバンク活動や子ども食堂に関わる学生を一人でも多く育てたい。企業からの防災グッズが届き、防災食と一緒に備蓄品として大学においてもらい、学生に学びの場を提供し、このコロナの緊急支援だけでなく、今後起こるであろう南海トラフでも、今回の活動を生かし各団体とも連携を取りながら備えていきたい。 大学生だけでなく、夜間高校生を通じて、家庭への支援に繋がった。学校側も、これまで、それほどに困窮しているという実感が無かったが、食糧支援を通じて、困窮家庭への掘り起こしも出来て、学校側からも新しいアプローチとなり感謝された。また、夜間高校生への配布が新聞でも大きく取り上げられ、多くの支援者の関心も得られ、寄付食料も増えた。食品ロス問題だけでなく、困窮者支援の観点で関わってくださる支援者が増えたのが大きな収穫でもある。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
大きなフードバンクを除き、地域で活動しているフードバンクは、普段から持ち出しで休み無し、給料無し、物資無しで頑張っているが、コロナで多くの困窮者が急増し、この1年半は、とんでもなく大きな重荷を背負いながら、日々活動をしている。この赤い羽根の助成金で普段は購入できない冷蔵庫や精米機などを購入出来たが、今後、コロナが落ち着いても、まだまだ、生活困窮者は増えていくと思われる。やはり、外国のように、フードバンクへの国の支援が必要で、民間で出来る範囲を超えている。赤い羽根共同募金の緊急支援を今後も続けていただきながら、草の根で頑張っている地域のフードバンクに、光を当ててもらいたい。困窮者支援は、当事者からは、お金はもらえず、支援するフードバンクは、動けば動くほど、持ち出しが多くなる。都会では企業も多く、社会貢献という名で寄付金も、食品の提供も多いが、地方はそれが難しい。かわりに、米、野菜など農家さんからの提供は多いのだが、これも、生鮮食品だと配送も保管も大変である。赤い羽根共同募金で、人件費として学生にバイト代を支払えて喜んでもらえたが、これも、この助成金が無くなれば、出来ない。今後のフードバンクのあり方と共に、大きな課題として考えて行くべきだと思う。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/groups/194630678923373