「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」には、7つの「ふしぎ」があります。みんなは、いくつ知しっているかな？
ここでは、「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」について、みんなが「どうして？」と思おもっていることを教おしえます。

「赤あかい羽根はね」のどうして？
～「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」　7つのふしぎ～

その1　「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」の羽根はねは、どうして赤色あかいろなの？

「赤あかい羽根はね」は、勇気ゆうきと良よい行おこないのシンボルだからです。

アメリカの先住民族せんじゅうみんぞくは、いろいろな色いろの羽根はねかざりを頭あたまなどにつけていましたが、羽根はねには色いろによって意味いみがありました。勇気ゆうきのある行おこないや、良よいことをした人ひとが、「赤あかい羽根はね」をつけていたと言いわれています。

 

その2　「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」はいつから始はじまったの？

日本にっぽんの「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」は、今いまから70年以上前ねんいじょうまえの1947年ねんにはじまりました。

太平洋戦争たいへいようせんそうがおわって、焼やけ野原のはらでたくさんの人ひとたちが苦くるしんでいるなかで、助たすけあいの「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」がはじまりました。最初さいしょは、戦争せんそうで家いえや家族かぞくをうしなった子こどもたちのために、寄付きふが役立やくだ てられました。だれもが苦くるしい生活せいかつでしたが、5億円おくえんをこえる寄付きふが集あつまりました。

 

その3　「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」のお金かねは、どんなことに使つかわれるの？

1人ひとりで暮くらしているお年寄としよりの話はなし相手あいてになったり、障しょうがいのある人ひとが出でかけるお手伝てつだいをしたり、私わたしたちのすむ町まちで助たすけが必要ひつような人ひとたちのために使つかわれます。

1人ひとりで暮くらしているお年寄としよりは、1日中にちじゅう、だれとも会あわないですごすことがあります。車くるまいすが必要ひつような人ひとや、目めの不自由ふじゆうな人ひとは、買かい物ものに出でかけるのもひと苦労くろうです。災害さいがいがひんぱんに起おこる日本にっぽんでは、突然とつぜんの災害さいがいで暮くらすところがなくなってしまう人ひともいます。「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」は、私わたしたちのすむ町まちで助たすけを必要ひつようとしている人ひとたちのために活動かつどうするボランティア団体だんたいなどに赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきんをもとにして、お金かねを渡わたすことで活動かつどうを助たすけています。このことを助成じょせいといいます。
「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」の寄付金きふきんの使つかわれ方かたは、ホームページで公開こうかいしています。

 

 

「赤あかい羽根はねデータベース　はねっと」

 

その4　どうして「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」をするの？

私わたしたちの住すむ町まちには、お年寄としよりや障しょうがいのある人ひと、子育こそだてて中ちゅうの人ひとなど、暮くらしていくのに助たすけが必要ひつような人ひとたちがいます。みんなが暮くらしやすくなるお手伝てつだいをするために、みんなでちょっとずつ助たすけあう。それが「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」です。

助たすけが必要ひつような人ひとたちのために、いろいろなボランティア団体だんたいなどが活動かつどうしています。活動かつどうに必要ひつようなお金かねを1人ひとりで出だすのは大変たいへんなことだけど、みんなでちょっとずつ寄付きふすれば、より多おおくのお金かねが集あつまって、たくさんの人ひとが活動かつどうにかかわることができます。
また、ボランティア団体だんたいなどがバラバラに募金活動ぼきんかつどうをすると、どこへ寄付きふすれば良よいか迷まよってしまうので、「共同募金きょうどうぼきん」としてまとめて募金活動ぼきんかつどうをして、共同募金会きょうどうぼきんかいが審査しんさして必要ひつようなところに助成じょせいをしています。

その5　「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」には、どのくらいの寄付きふが集あつまるの？

毎年まいとし、日本全国にほんぜんこくから多おおくの寄付きふが集あつまります。

今いままでに、いちばん多おおかったのは1995年ねんの265億円おくえんでした。これまで毎年まいとしの寄付きふを積つみ上あげると、その総額そうがくは1兆円ちょうえんを超こえています。皆みなさんからこんなにも多おおくの協力きょうりょくをいただき、ありがとうございます。

その6　「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」は日本以外にっぽんいがいの国くににもあるの？

「共同募金きょうどうぼきん」は、世界せかいの43の国くになどで行おこなわれています。でも、シンボルとして「赤あかい羽根はね」を使つかっているのは日本にっぽんだけです。アメリカや南みなみアフリカでも、かつてはシンボルとして「赤あかい羽根はね」を使つかっていましたが、今いまは日本にっぽんだけが「赤あかい羽根はね」を使つかっています。

「共同募金きょうどうぼきん」のしくみは、元々もともとアメリカで始はじまりました。1913年ねんのことです。太平洋戦争たいへいようせんそうが終おわった後あと、アメリカのしくみをもとに日本にっぽんでも始はじまりました。同おなじように、南みなみアフリカ、カナダ、オーストラリアなど43の国くにや地域ちいきに広ひろがっています。

「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」は、英語えいごでは「コミュニティ・チェスト（Community Chest）」といいます。これは「地域ちいきの貯金箱ちょきんばこ」という意味いみです。地域ちいきの貯金箱ちょきんばこは、地域ちいきで必要ひつようとされている活動かつどうに助成じょせいすることで、たすけあいにより暮くらしやすい町まちをつくっていきます。

 

その7　「赤あかい羽根はね」以外いがいの色いろの募金ぼきんは、なんの募金ぼきん？

募金活動ぼきんかつどうには、「赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん」のほかにも、いろいろな色いろの羽根はねを使つかった募金活動ぼきんかつどうがあります。「緑みどりの羽根はね」は森林しんりんづくりのために、「青あおい羽根はね」は海うみで事故じこにあった人ひとを助たすけるために、それぞれやく立だてられます。

募金活動ぼきんかつどうには、いろいろな色いろの羽根はねを使つかう募金ぼきんがあり、それぞれことなる団体だんたいが行おこなっています。おもなものを紹介しょうかいします。また最近さいきんでは、ピンクリボン（乳にゅうがんの啓発けいはつ）やオレンジリボン（子こどもの虐待ぎゃくたいを防ふせぐ）など、リボンをシンボルとした募金活動ぼきんかつどうも増ふえてきています。

• 赤あかい羽根共同募金はねきょうどうぼきん　・・・　助たすけを必要ひつようとする人ひとたちのために（共同募金会きょうどうぼきんかいが行おこなう）
• 緑みどりの募金ぼきん　・・・　森林しんりんづくりの活動かつどうに（国土緑化推進機構こくどりょっかすいしんきこうが行おこなう）
• 青あおい羽根募金はねぼきん　・・・　海うみで事故じこにあった人ひとを助たすけるために（日本水難救済会にほんすいなんきゅうさいかいが行おこなう）
• 海うみの羽根募金はねぼきん（水色みずいろと白色しろいろ）　・・・　きれいな海岸かいがんを次世代じせだいに残のこすための活動かつどうや研究けんきゅうに（ 海うみと渚環境美化・油濁対策機構なぎさかんきょうびか・ゆだくたいさくきこうが行おこなう）
• 水色みずいろの羽根募金はねぼきん　・・・　水難遺児すいなんいじの支援しえんに（漁船海難遺児育英会ぎょせんかいなんいじいくえいかいが行おこなう）
• 白しろい羽根募金はねぼきん　・・・　青少年赤十字せいしょうねんせきじゅうじの活動かつどうに（日本赤十字社にほんせきじゅうしじゃが行おこなう）
• たんこう募金ぼきん（黒くろい羽根はね）　・・・　炭坑事故たんこうじこの罹災家族りさいかぞくの支援しえんに　※現在げんざいは行おこなわれていません

共同募金きょうどうぼきんのルーツは、はるか昔むかしのスイスの山深やまぶかいまちにあります。
　まちには、その日ひに食たべるものもない人ひとたちがいて、教会きょうかいの牧師ぼくしさんは心こころをいためていました。

ある日ひ、牧師ぼくしさんは道みちばたに箱はこをおきました。その箱はこには、「あたえよ　とれよ」と書かかれていました。
「食たべものがたりていて、だれかにわけあたえることができる人ひとは、箱はこに食たべものやお金かねを入れなさい。」
「今日きょう、食たべるものにもこまっている人ひとは、箱はこから食たべものやお金かねをもらっていきなさい。」

この箱はこは、げんざいの募金活動ぼきんかつどうにもつながる、つぎの3つのキーワードでなり立たっていました。
一つめは、「とくめい(匿名)」です。きめられただれかを助たすけるのではなく、助たすけを必要ひつようとするみんなのためにあたえたのです。あたえる人ひとも、自分じぶんがだれなのかをあきらかにしなくてもかまいません。
二つめは、「にんい(任意)」です。あたえる人ひとも、とる人ひとも、参加さんかするのは自由じゆうです。
そして三つめは、「しんらい(信頼)」。道みちばたに箱はこがあれば、どろぼうにとられたり、うそをついてもっていってしまう人ひともいたかもしれません。だけど、まちの人ひとたちがこの箱はこのいみをわかって、ほんとうに必要ひつような人ひとのためのものなんだと、おたがいにしんらいし合あっていたからこそ、なり立たったしくみでした。