都道府県 北海道
助成額 100,000円
助成金で行った活動の概要
私たちNPOのコンセプトは「在宅活動「居場所活動」「社会参画活動」に集約できます。このなかでとくに力を入れてきたのが団体発足以来活動を続けている「在宅活動」です。ひきこもり支援というと、とかく外に向かわせる支援が多いなか、私たちNPOはピアスタッフが心身に無理なく在宅にいてもできる活動を増やすことに力を注いできました。具体的には手紙や会報づくりです。そこで本助成金では、新型コロナ禍で居場所にこれなくなった人たちをはじめ、体調不良といった何らかの諸事情で外出が困難となっているひきこもり当事者30名程に対してピアスタッフから月2回の頻度で手紙を緩やかに届けるピアアウトリーチ活動を行いました。アウトリーチというと訪問支援をイメージしますが、手紙を届けることも広い意味でのアウトリーチといえると思っています。手紙によるピアアウトリーチ活動は、「返信を求めない」という片思いのいわばダイレクトメール便のようなものです。相手から返信を期待する支援は得てして失敗が多いので、改めて見返りを求めない支援の大切さを噛みしめることができました。しかしときとして予期せぬときにさりげなく届く手紙を手にしたひきこもり当事者やその家族から「自分は一人ではない理解ある仲間とつながっている」と感じ、求めていなかった返信が寄せられることも少なくありませんでした。活動するピアスタッフとしても嬉しい場面です。今や新型コロナ禍では電子ツールが主流を占めていますが、電子では体験できない人の優しさや手のぬくもりというアナログツールがもつ良さが活動を通して伝えることができたと思います。
本助成金による活動の成果
手紙によるピアアウトリーチ活動に必要な経費に充てました。具体的には絵葉書や会報づくりに必要な印刷費に約50,000円、絵葉書の台紙などの消耗品費に約15,000円、ひきこもり当事者とその家族に送る郵送費に約35,000円となります。
寄付してくれた人へのメッセージ
貴重な助成金をひきこもり当事者団体NPO活動の一つである手紙によるピアアウトリーチ活動に活用させていただきました。この場を借りまして心からお礼申し上げます。私たちNPOが取り組むひきこもり当事者ピアスタッフと似た体験をもつひきこもり当事者どうしがお互い支え合うピアサポート活動はまだまだ始まったところです。しかしこうした小さな取り組み一つひとつを丁寧に積み重ねていくことがとても大切であると思っています。今後ともご支援ご協力のほどお願い申し上げます。