団体名 特定非営利活動法人happiness

都道府県 京都府

助成額 1,165,416円

活動開始日 2022/1/1

活動終了日 2022/3/31

助成金で行った活動の概要
居場所のない少女たちが、深夜徘徊やSNSで知り合った見知らぬ男性に性的搾取をされてしまったり、危険な目に会ってしまったりしないよう、寝泊まりできる拠点を構えました。ハード面だけでなく、未成年の虐待などの理由を元に家出をしているケースなどにもしっかりと対応できるよう、児相との連携や弁護士事務所との顧問契約など親権者リスクにも対応できるスキームを構築しつつ、少女の心のケアと、保護したあとの生活の立て直しをはかるべく、社会福祉士や看護師などの協力も得られるようになりました。

活動日数 90

支援対象者実人数 7

支援対象者延べ人数 45

参加ボランティア実人数 3

参加ボランティア延べ人数 15

本助成金による活動の成果
採択から周知まで時間がなくどこまで認知してもらえるかがポイントではありましたが、実際に支援につながったケースが2例ありました。1件は元々繋がりのある少女で、限界がきて家出をする、というタイミングで相談がありすぐに受け入れることとなりました。こちらについては児相が実父とやりとりをしているがことが進まず、金銭的な危機がある状況で、学費や交通費の負担をしてもらえないなど、児相と本人との意思疎通にも課題があり、信頼関係が損なわれている状況でした。2件目については社協からの紹介でしたが、生活福祉金の借り入れに来たが、親に頼ることができない孤立無縁の状況で保証人がいないため借りることもできず、明日生きていくためのお金がないような状況でした。寝る場所と食事、衣服の提供も行い、学校生活を送るための交通費など金銭的な支援も必要としていました。今回繋がれたケースは2件と少ないようにおもいましたが、私たちが繋がれなければ彼女たちは明日を生きることもできないぐらい、精神的にも疲弊していました。精神科への通院履歴があり、自分なんて生きている価値がないとリストカットをしてしまうという非常に追い詰められている状況でした。どちらのケースも児相がケース把握をしている状況でした。行政のサポートでは到底、少女たちを本当の意味において支援が届いているとは到底言えない状況であることが浮き彫りとなり、私たちのようなNPO団体が少女へ寄り添い、細やかな支援をすることの重要性を感じています。親権の強さや、行政の慣例、人手不足などたくさんの課題に気づくことができ、その中でどうすれば本当の意味で青少年の健全な育成ができるのか、団体内でも賛同を得ることができ、来年度の事業の中において本格的に取り組むこととなりました。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
現在の家庭状況が母子家庭だけがリスクが高いとは言い切れず、ステップファミリーや中~高所得世帯で起きている虐待は非常に深刻であること。児相に保護されている=安心ではないということ。公的な機関に伝える少女たちの声はきちんと届いておらず、現在ある保護施設の中で起きている虐待が看過されていることなどです。また親権の強さを言い訳に少女たちの安心が約束されていないことも大きな課題です。未成年者が一人で生きていくには制限ばかりの社会状況であり、何か手立てをするにも法的手続きが必要となり時間が必要になってしまうことなどです。私たちのような民間団体でもこれらの問題に取り組むには弁護士さんなど法的なリスクに対応すること、心理士などによるメンタル部分でのサポートが必要不可欠であり、ハード面だけでなく、ソフト面での整備も必要です。今回の事業を通じ賛同してくださる専門家の方々と繋がることができ、来年度以降も協力してくださることとなりました。将来的には高学齢児の受け入れを行う「自立援助ホーム」の立ち上げを目標としていきます。と、同時に今まで実施していた事業である子ども食堂などによる活動で、このような親子分離が必要となってしまう前段階でケアできる、子育ての息抜きができる、子どもの居場所、小さなSOSを見逃さない予防的活動の重要性も感じています。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://happiness-world.jp/blog/484



寄付してくれた人へのメッセージ
誰にも頼ることができないまだ未成年の子どもたちがこの日本にも想像以上にいます。本当なら学生生活や部活動など青春を楽しめる年代の子どもたちが、明日を生きることに悩み続け、誰にも頼れずに生きている状況があります。皆様の寄付のおかげで、そんな子どもたちの生活の不安を取り除く一歩に寄り添うことができました。一人の人生を大きく左右し、人生を生きる希望に繋げられることを目指し活動しています。本当にありがとうございました。