都道府県 鹿児島県
助成額 2,695,309円
活動開始日 2021/12/1
活動終了日 2022/12/31
助成金で行った活動の概要
【シェルター事業】■活動日数(シェルターが稼働した日数)373日■支援実数(シェルター利用者数)38人■延べ人数(利用者総宿泊日数)621人(*第三回助成で報告した者は除く)従来運営していた共同生活型シェルター(3DK賃貸マンションを借り上げての運営)に加え、1Rマンション3室を借りて、個室シェルターの運営を行いました。個室が確保出来たことで、女性利用の相談、長期利用相談者の受け入れ等、幅広い要望に対応し、生活再建への支援を行なうことが出来ました。利用者の支援に関しては生活保護の申請の他、病院受診や入院手続きなど自立できた状態でシェルターが退去出来るよう努めました。また、他団体が運営しているシェルター等とも積極的に連携を図り、利用者の状況に応じて協働での支援を行ないました。【交流事業】■活動日数(料理会+郵送回数)26日■支援実数(郵送人数)316名■延べ人数(郵送総数)3787名■ボラ人数(郵送準備+料理会準備)5名■ボラ延べ人数(各13回実施)36名。シェルター利用者や住まいを失った相談者が当会支援後、住居に移られた後、地域生活で孤立することのないよう、交流事業を定期的に開催し、退去後も継続的な繋がりを持つように努めました。毎月開催している料理会は調理ができる会場で実施し、医師の方にも参加してもらい、希望する参加者に対し別室で個別相談を行ってもらいました。日常生活に関する相談は相談専用ダイヤルを設け業務時間内であれば、気軽に電話出来る環境を整えました。近年増加している、スマホ関連の相談は事務所で予約制の面談日を設け、基本操作やメール、SNSの利用方法などの説明を個別に行ないました。相談日・催しに関しては毎月郵送で案内を送りました。対象者は過去に当会に相談に来た方も含め、市内在住者約320名。福祉事務所などにも提供し、必要に応じて相談者に配布してもらいました。他団体の催しも、要望があれば郵送物に同封した。また、返送されてきた方に対して、支援者に連絡を取るなど、返送理由の確認を行いました。
活動日数 373
支援対象者実人数 38
支援対象者延べ人数 621
本助成金による活動の成果
個室シェルターでの増室を行った事により、従来対応が出来なかった女性相談者、長期利用者の受け入れが行えるようになり、期間中女性2名が利用した際は、他団体から女性相談員に協力してもらうことで、プライバシーに配慮した支援が行えました。市内には女性用シェルターを運営している団体もあるので、利用相談に関しては先ずそちらを紹介し、当会利用の際は、女性スタッフと協働して支援する体制を構築できました。障害のある方の相談は住居支援だけでなく、支援者の方などと協議し、緊急一時保護制度の活用、入院・治療等病院受診を優先してもらうことで、住居確保後に福祉サービスの利用が出来るよう支援を行いました。更生緊急保護での利用相談に関しては、事前に保護観察所と協議し、シェルター退去後の支援方針を共有し、連携を行いました。長期利用前提の入居にも対応出来るようになり、期間中、怪我の治療が必要な路上生活者に対し2か月のシェルター提供を行いました。治療後、健康状態の不安から生活保護の意志をみせたことで、申請支援を行い、住居を確保した上での退去まで対応することが出来ました。また、服役中の方が、更生緊急保護申請予定の場合、利用予約での対応が可能となり、出所後の居場所の不安を解消することが出来ました。個室3部屋体制が確立した4月以降を前年と比較すると、利用者数22名→35名、利用のべ宿泊数295泊→572泊となり、利用が1名以下だったのは、89日だけでした。従来の体制であれば、稼働日数の大半が満室を理由に受け入れが出来なかったことを考えると、増室による効果で受け入れ態勢が大きく改善できたと考えています。また、予約利用に対応することで、更生緊急保護制度での利用も、前年1名から9名と大幅に増加し、稼働率の向上に大きく寄与しました。交流事業に関しては、コロナ感染拡大による行動制限が続いたため、規模を縮小しての開催を余儀なくされましたが、相談専用ダイヤルの開設、事務局での個別相談(主にスマホ関連)を行うことで、対応致しました 。気軽に相談できる場所を提供することが、孤立防止につながったと考え、SNSやメール等も今後の支援につながるよう活用を検討しています。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
個室シェルターの運用開始と共に、即入居可能な物件をシェルターとして一時利用、利用者が希望すればシェルターをそのまま入居者が賃貸契約出来る仕組みを物件オーナー等と協議したが、実際の運用までには至らなかった。貸与したスマホが私的利用され、高額な通信料の発生、約束した時刻に不在で面談が行えない等、利用期間中のルールを見直す必要があった。協力してくれる物件オーナーとも協議を重ね、仕組みづくりを今後も続けていく予定です。何らかの障害を持っている方の相談比率が増加傾向にあり、期間中も、手帳を所持している方(6名)、何らかの障害を持っている方(6名)、持病がある方(9名)と半数以上の方が精神・健康面での配慮が必要とされ、利用期間中から、支援方針を明確にし、連携団体との協働での支援対応が不可欠となってきています。シェルター退去後の生活を視野に入れた対応が行えるよう、医療機関や福祉機関とも連携を図っていきます。次年度は居住支援ネットワーク加盟団体と協力し、市内のシェルター利用状況が共有できる仕組みづくりを行い、ゆくゆくは居住支援法人としても活動出来るよう、運営体制の強化を図っていきます。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/sasaeau.k/posts/pfbid02Q1XM2dnz5XphwJgVNL2tEBj1Mp8wmorFQwzNTTRPTaPsHx44AtrTSS9Buh74MBxyl
https://twitter.com/sasaeaukai/status/1616318048990027777
寄付してくれた人へのメッセージ
第3回に引き続き助成をいただいたことで、予算的にこれまで踏み込めなかった個室シェルターの運営に着手することが出来ました。他団体が運営するシェルターとも連携を強化したことで、市内のシェルター利用環境が改善され、困窮された方の支援活動に貢献することが出来ました。寄付していただいた方に改めて感謝いたします。これらの成果に更に改善を重ね、住まいを失った方が速やかに住居に移れるようこれからも活動を行ってまいります。1年間のご支援ありがとうございました。