都道府県 東京都
助成額 678,000円
活動開始日 2023/4/5
活動終了日 2024/3/27
助成金で行った活動の概要
近隣の幼児から中学生が安心・安全に過ごせる「子どもの居場所」を毎週水曜日に開催した。ここでは、子どもたちの意思を尊重することを大切にし、宿題をしたい子はしてもいいし、工作やお絵描きをしたい子はしてもいいといったスタンスを基本として実施した。また、月に1~2回は、当団体が実施している「子ども食堂」の開催前に、食堂がオープンするまでの時間を過ごせる場として「子どもの居場所」を開催した。そこでは、スライムづくりやぶんぶんゴマづくりといった工作イベントをしたり、英語ネイティブの方に協力してもらって英語を使いながら遊ぶイベントを実施したりした。そのほか、「せたがや居場所サミット」や近隣の小泉公園で行われた「ふれあいフェスタ」にブースを出展した。「せたがや居場所サミット」では、世田谷区で様々な課題に対応した居場所づくりをしている49団体が一堂に会し、情報交換をしたり連携について話し合ったりした。「ふれあいフェスタ」では、「スライムづくり」と「ぶんぶんゴマづくり」をイベントとして実施した。新型コロナウイルス感染症の影響により、3年ぶりの実施となった今回は、200名近くの子どもたちが参加してたくさんの笑顔を見せてくれた。
活動日数 50日
支援対象者実人数 250人
支援対象者延べ人数 450人
参加ボランティア実人数 7人
参加ボランティア延べ人数 160人
本助成金による活動の成果
活動の成果のうち、大きなものを2つ挙げたい。1つ目は、多世代交流ができたことである。当団体は高齢者の居場所事業も行っており、いつも多くの高齢者が様々な活動を手伝ってくれている。そのため、当団体の「子どもの居場所」は多世代交流の場としても機能した。トランプで遊びながら、「Jは11、Qは12、Kは13」ということを初めて教わったという小学生も多く、教えた高齢者と教わった子どもが共に喜ぶ姿を見ることができた。また、家ではなかなかできない「あやとり」をして遊ぶことを楽しみにしていた子どもも多かった。2つ目は、子どもたちやその保護者が、学校や児童館などでは話しにくいことを話し、相談できる場を提供できたことである。ほぼ毎回来てくれた小学生は、半年くらい経った頃に家庭での困りごとについて話をするようになった。また、離婚に関する問題や、経済的な悩み等を相談してくれた保護者もいた。このように、少し挨拶を交わすくらいでは分からない困りごとを抱えている子どもや保護者が地域にいることが分かったことは大きな成果であったと考える。ほかにも、児童館などでは過ごしにくいという母親が幼児を連れて居場所にきてくれたこともあった。子どもだけではなく、様々な人の居場所として機能したことも大きな成果であったと考える。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
1年間の活動を通して、この地域にこういった居場所が必要であることを認識したところであるが、活動を継続するうえで支障となる課題が2つある。1つは場所の確保である。当初の活動場所として予定していた旧店舗が、大家さんの都合により使用できなくなってしまった。その後は、当団体の分室で活動を継続したが、分室が分かりにくい場所にあることや、活動スペースが狭いことから、来場者が激減してしまった。様々な場所でチラシを配布したり、イベントに参加するなどして周知活動にも力を入れたが、旧活動場所ほど多くの人に利用の機会を提供することができなかった。こういったことから、新年度は子ども食堂実施日に子ども食堂開催場所と同じ場所(区民センター)で居場所を実施する予定である。区民センターは児童館も併設していることから、居場所にも多くの子どもたちが来場することが予想される。しかし、当団体が実施するような居場所は、児童館等のにぎやかな場所では過ごしにくい子ども達にこそ利用してもらいたいという思いもあることから、居場所事業を区民センターで実施することにはジレンマを感じるところである。もう1つは資金の問題である。特に、人件費を捻出することが大変難しく、スタッフの活動時間や活動内容に見合う報酬を出すことは不可能である。自治体との連携をさらに深め、事業委託の道を探るなど広範囲に働きかけて資金確保の課題解決の道を探っていきたい。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.instagram.com/wave_setagaya/
寄付してくれた人へのメッセージ
おかげさまで多くの子ども達や保護者の方々に喜んでもらえる活動ができました。今後も安心して生活できる地域づくりのために頑張っていきます。本当にありがとうございました。