都道府県 福島県
助成額 420,000
活動開始日 2020/6/25
活動終了日 2020/8/22
助成金で行った活動の概要
【お米配布事業】
新型コロナウイルスの影響で仕事が減少した、もしくは失業してしまい経済的に大変になっている、現在進行形で困窮しているという世帯に対して主食であるお米を配布し、食の面から生活を守る取り組みを行った。
配布先は困窮している個人世帯や貧困世帯向けに実施している子ども食堂で使用してもらうために認定幼稚園、経済的に大変な世帯の学生がいる高校への配布を行った。
【学生食堂】
新しい生活様式に沿って、これまでは地域の集会所で実施していた学生食堂を屋外で、しかも新型コロナウイルス禍において学生の参加への安全の担保が出来ないので、参加ボランティアの学生を大学生に絞って、ボランティアが少人数でも実施できるように縁日形式で新しい学生食堂を実施した。対象は社会的弱者の方々で、食べ物の提供もその場で食べる場合にはソーシャルディスタンスを保って食べて頂くようにして、基本は持ち帰って食べて頂けるという事で、たこ焼きやたい焼き、焼き鳥、焼きそば等の提供を行った。縁日形式というのも新型コロナウイルスの影響で気分が沈みがちになってしまいがちな所を、その場だけでもお祭りのような気持の高揚感をもってもらえるように配慮しながら実施した。
縁日は全3回実施したのだが、こういうご時世だからなのか少しでも楽しい気分になりたかったのか6月に実施した際には90人を越える来場者が来てしまい、来場者が密になってしまう時間帯もあり、2回目以降はその反省も活かし、活動場所を変更しての実施となった。
【まとめ】
福島県内でも新型コロナウイルスの影響で食に困っている方が多数いらっしゃる。そのような方々の例え一部ではあっても直接お米を配布させて頂いたり、縁日に来てくださって食を提供出来たりする機会を今回の中央共同募金会様の助成金を活用させていただいて実施出来た事は貴重な経験になった。中には「明日食べる米もなくて困っていた」という方もいらっしゃって、そういう方が食べる心配をしなくて日々を送れるようになったことは意味のある活動だったのかと実感している。
活動日数 15
支援対象者実人数 710
支援対象者延べ人数 2,280
参加ボランティア実人数 8
参加ボランティア延べ人数 56
本助成金による活動の成果
日本人の主食であるお米を、食べることに困っている世帯に対して直接配布することで、食の安全を当面の間になってしまうかもしれないが守ることが出来た。しかし当面の間だとしても明日食べるお米がない方にとってはお米の配布を受けることで、生活の見直しや次の仕事が見つかるまでのつなぎにすることが出来る。そのように戸別世帯に対しての狭く深い配布のほかに、子ども食堂を実施している園や高校に対しては多くの子どもたちの食を守ることが出来た。特に高校(二本松市にある安達東高等学校)では今年度4月にフードロスやフードバンクの講座をしてきたばかりだったので、座学ばかりではなく、実際にフードバンクの活動としてお米を届けることが出来たのは生徒たちへの良い学びにも繋がった。
学生食堂も当初予定していたお弁当を作って届けるという形とは変わって縁日形式での実施となったが、実際に多くの貧困世帯の方が会場に足を運んでくれて、新型コロナウイルスや失業、給与の減額等気分が塞ぎがちになる現実を、縁日に来てくれて笑顔で提供する食品を食べてくれたり、一度食品を受け取って自宅に戻って食べた方が美味しかったからまた来ちゃった、なんて言って来てくれたり、ボランティアで参加してくれている大学生に対して「暑い中お疲れ様。飲み物飲みながらやってね」と飲み物を持ってきてくれたりと、一期一会だけではなく、今後の事業にもつながりそうな出会いもあった。
食べ物に困っている方が多数いる一方で、フードロスで多くの食べられるにも関わらずに廃棄されてしまっている食品、食材が多くあるのも現実なので、ロスにならずに必要な方の元へ届けられるような仕組みをこれから益々力を入れて取り組んでいく必要がある事を実感した。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
【事業を実施する中で見えてきた課題】
フードバンク活動等応援助成申請時の5月下旬には福島大学で学生が食に困っているというニーズがあったので学生への食料配布を予定していたが、助成が決定になった6月下旬頃には、福島大学には多くの食料が寄せられ、学生が食に対するニーズは解消済みとの話を福島大学の事務局からあったために、食に困っている新型コロナウイルスの影響で困窮している世帯に対して、主食の米を届ける事業へと変更する事になった。
また学生が集まってお弁当を作り届ける「学生食堂事業」の中心参加者として、これまで活動実績のある福島県立安達高校及び安達東高校の学生を想定していたが、新型コロナウイルスの流行下で学校として学生食堂の活動に生徒を参加させるのは、安全が担保出来ない為に難しいとの話をされた。そこで食事を作る側が少人数でも対応でき、屋外で実施する為密を防げる縁日形式の活動にして、実施回数を減らし福島大学の学生に協力してもらっての実施となったのだが、誰もがこれまで経験した事のない新型コロナウイルスの流行という中で、なかなか先を読んで事業を企画したり、実施したりするのが難しくなっているという課題を実感した。
【今後の取り組み】
しかし今回フードバンクの活動及び実際に食に困っている方々に接して、通常当たり前に行われている「1日に3食食べる」や「食べ物の心配がなく、食べることが出来る」ということが難しくなっている世帯が非常に多くなっている事に改めて気づかされた。そのため、そのような方を少しでも減らすことが出来るように、引き続き福島県の二本松地域及び周辺市町村の企業等の訪問を行い、ロスになっている食品や食材を必要としている方々に届けることが出来る活動を実施していきたいと実感した。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://chiroru2018.livedoor.blog/archives/24452020.html