フードバンクそおの支援活動充実のための食品保存用備品購入事業

団体名 財部町身体障害者協議会 (フードバンクそお)

都道府県 鹿児島県

助成額 960,080

活動開始日 2020/3/1

活動終了日 2020/8/31

助成金で行った活動の概要
 私たちは,身体障害者協議会の会員及び支援者が活動主体です。その会員が子ども食堂を立ち上げたこともあり,私たちのフードバンクでは,子ども食堂と連携して運営したいと考えております。フードバンクで寄付食材を集め,それを提供する場として,子ども食堂と連携します。もちろん,他の子ども食堂とも連携して食品を提供します。地方(田舎)であり,大きな企業がなく,支援や提供食材も集まりにくいため,効率良く連携するため,フードバンクが役割を果たせるのではないかと考えております。  コロナウイルス感染症の影響で,全国的に,ほとんどの子ども食堂は開催自粛となりましたが,私たちの支援する子ども食堂では,それぞれに考え,工夫して,テイクアウトやドライブスルー,配達などで提供を行っています。フードバンクそおでは,可能な限りの食品提供等を行いました。  また,フードバンクそおのもうひとつの活動が,生活困窮者支援です。特に行政の手が届かない,制度の隙間に落ち込んでいる人たちへの支援では,大きな役割を果たせるのではないかと思っております。そして,子ども食堂でも,相談機関のように困った状態にある人に気付くケースがありました。  生活困窮には,身体・知的・精神障害者,引きこもり,母子家庭,身寄りのない独居者,虐待,DVなど様々な状況があります。公的支援や就労,親族からの支援など,解決の方向に導く支援に繋げて,生活困窮の状態が継続しないような生活を確保できる事が理想です。生活困窮者に対しては,生活相談支援センターを通じて個別支援を実施しております。  更に,母子家庭等の児童の学習支援を行うNPOへの支援,家庭での養護に欠ける子どもたちが生活する児童養護施設への支援,母子寡婦福祉協議会を通じて母子家庭等の支援等も実施しております。  平成30年にフードバンク活動を開始し,令和2年4月に全国協議会に加盟,提供食品が大幅に増えてきた状況ですが,コロナ禍の影響も,いよいよ本格化してまいりました。コロナ禍の影響による生活困窮,DVや虐待,引きこもりへの支援等,緊急に食品等が必要となります。フードバンクの役割は大きくなる状況です。今回助成をいただき、冷凍・冷蔵保管庫を整備できた事で大きな力をいただきました。感謝いたします。

活動日数 45

支援対象者実人数 1,022

支援対象者延べ人数 3,582

参加ボランティア実人数 30

参加ボランティア延べ人数 98

本助成金による活動の成果
 本助成によって,かねてより切望していた冷凍・冷蔵食品等の保管が,支援する場所でできるようになりました。今回購入させていただいた機材は,フードバンクが継続しやすいよう,収容量が大きい事,電気料等の運営コストがかからない事等を念頭に,エネルギーコスト削減専門メディアや,家電量販店の担当者の意見等も参考に決定いたしました。容量を確保し,省エネ効果が高く,ランニングコストを抑えられる事を考慮して最適なものを選択いたしました。加えて,メンテナンスを考慮して,国内メーカーとし,休日や時間外でも対応してくれる市内事業者からの競争見積りで購入いたしました。  今後,生活困窮者の相談等で食糧支援が必要と判断された場合,タイムリーな支援ができるようになりました。加盟する全国フードバンク推進協議会を通じて提供される食品は,子ども食堂,生活困窮者や福祉施設等に提供しますが,今後は,冷凍や冷蔵の食品にも多く対応出来るようになりました。ご支援に感謝いたします。  また,拠点である子ども食堂にも冷凍・冷蔵保管庫を整備でき,一定量を確保,提供できるようになりました。先日は,その子ども食堂で「草を食べている子どもがいる」との情報があり,緊急に食材支援と生活相談等に繋ぎました。スタッフは皆,衝撃を受けました。9月になり,コロナ禍の影響が更に顕著になってまいりました。フードバンクの食材支援が活発化し,これまでの保管食材が底をつく状況も見えてきました。重ねて寄付・支援を呼掛け,お願いしている状況です。生活困窮者への支援は多岐にわたります。支援の連携、繋ぐ事による解決や,不安解消を図る為にも,食の支援を続けていきたいと考えております。  私たちは,数日食事していないという相談ケースや,虐待やDV等による緊急避難ケースに食料(食品)を提供し,命を守る経験をしてきました。様々な相談ケースで,これまで何回も経験し,困っていた食料提供という支援が,よりスムーズに実現できる体制ができました。ありがとうございました。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
 私たちは現在,市外を含め4か所の子ども食堂に食材を提供しております。今後更に4か所増える見込みです。更に,生活困窮者支援では,行政の手が届きにくい,制度の隙間に落ち込んでいる人たちへの支援がもっと出来ないかと,模索しております。フードパントリーや宅配事業の実施も今後の課題です。 事業実施で見えてきた課題として,生活困窮世帯の支援で,効率を優先しすぎると漏れるケースがある事,相談者が困窮を表に出さないという問題があります。フードロス対策と困窮者支援とのバランスも課題です。 また,曽於市・志布志市・大崎町の2市1町を中心に障害者等支援を行ったり,宮崎県との県境に位置するため,都城市や三股町等と生活圏として様々な面で交流したりしてきた実績がありますが,県境等を越えて支援する事の難しさ,盲点,温度差を感じています。 更に今回は,コロナ禍の影響で生活困窮者支援が極端に増えました。子ども食堂が開催できず,弁当によるテイクアウト,食材配布を選択したことで配布数量が増え,食材が不足しました。しかも,生活困窮では,ケースの相談内容が重い事が多い状況です。そして,コロナ禍の影響による生活困窮者の増加は,まだまだこれからだと考えられます。加えて,生活困窮や障害,虐待等に対応する相談員の心身の疲弊を感じ,心配しています。 今後の取り組みですが,これから先も,子ども食堂や生活困窮者等の支援を「食」の面からサポートし,疲弊する相談員たちのバックアップもしていきたいと考えております。そのためにも食材を集める必要があります。その呼びかけとして,様々な方法で支援依頼,広報活動に力を入れたいと考えております。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://sites.google.com/view/foodbanksoo/reports