まだ食べられるにもかかわらず廃棄となる食品を、食べ物が不足し安心して生活が送れない方々に届けるための事業

団体名 フードバンクとっとり

都道府県 鳥取県

助成額 1,000,000

活動開始日 2020/4/1

活動終了日 2020/8/30

助成金で行った活動の概要
 令和2年3月、農水省から「新型コロナウイルス感染症対策に伴い食品関連事業者から発生する未利用食品についての情報提供」がありました。私たちフードバンクとっとりは基本地域内での循環型社会の形成をめざしていますので、フードマイレージが気になりましたが、コロナ禍における食品ロス削減の取り組みと位置付け、地域内の生活困窮者やストレスの多いこどもたちのために積極的に提供者である企業に連絡を取りました。その結果、約20の会社や団体、個人から60回以上(約2トン)の提供を受け、母子施設、児童自立援助ホーム、こども食堂、DV被害者シェルター、生活困窮者、ひとり親含む貧困世帯に配布することができました。さらに、これを機に、企業からダイレクトに提供のご相談を受けることもできました。コロナ禍で、こども食堂は休止状態でしたが、各家庭に配布し、こどもたちの喜ぶ顔も見ることができました。  食品倉庫は、活動の拠点となりましたし、透明のストッカー(棚)が食品を並べるうえでわかりやすく、衛生的な管理と、先入先出が容易となりました。SDGsのポスターを掲示し、家庭でできる食品ロス削減の取り組みについて、知っていただき、理解していただく機会にもなりました。  そうしたなか、7月からは「フードシェア」をほぼ毎週開催しました。これまで配布のみに留まっていた、フードバンク活動でしたが、実際に食品倉庫に出向いていただき、必要な食品を手に取って選んでもらうことができました。これにより、より家庭で廃棄される食品の削減につながったと伺っていますし、家庭内の人数や食品の好み、料理をするうえで使える食材など、個人的な部分も解決したと思われます。さらに、地域のこどもたちやその保護者が積極的にその活動を手伝ってくれたことも大きな意義を感じました。  9月には、市のボランティアセンターの広報に、「フードバンクとっとり」の紹介をして下さることになりました。さらに、活動をひろげるべく、力を尽くしてまいります。

活動日数 130

支援対象者実人数 60

支援対象者延べ人数 180

参加ボランティア実人数 10

参加ボランティア延べ人数 148

本助成金による活動の成果
 本助成を受けて、まず活動拠点である食品倉庫が建築されたこと。また、そこに大型冷凍ストッカー、大型冷凍冷蔵庫、透明陳列棚(収納ストッカー)が配置されたこと。台車やワゴンで、食品を運ぶことが容易にできるようになりました。このことにより、一目で商品の量がわかり、これまで、フードバンク活動をしながら、期限が過ぎてしまうということが度々あったがそれがなくなった。  また、食品を衛生的に新鮮に保つことのできる、食品真空パック機を効果的に使い、コロナ禍の食品の衛生的な取扱いに役立つことができました。  企業からのご提供に対して、写真やチラシなど必要でしたが、それも助成による成果と考えています。  次亜塩素酸水は、噴霧せず、ドアノブや台車やワゴンの手に触れる部分等を消毒し、衛生的に安心して活動することができました。発砲スチロールは、食品倉庫の冷蔵庫や冷凍庫の裏側に当たる倉庫の壁に貼り付け、異常な気温から高温とならないよう熱を遮断するために使用しました。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
 事業を取り組む上で見えてきた課題として、①提供を受けた食品の種類と必要な物品に差が生じること。②食品の量が一定でないため、必要な時期が一致しないことが多い。③配送や受取時が確定しづらいことから、必要なスタッフを準備できないため一部のスタッフに荷重がかかること。④食品ロス削減の取り組みを知らない人が多いこと。⑤食品が不足する生活困窮者に情報が届きにくいこと。⑥生活保護受給者や高齢・障がい世帯等自動車がないため送迎がなければフードシェアに来ることができないこと。⑦収益事業ではないため、安定的なスタッフの確保が困難なこと等、多くの課題が見えてきました。  しかし、この度、私たちの活動の拠点となる食品倉庫を設置しましたので、さらに企業や生産者、行政とも協働して「SDGs(国連の持続可能な開発目標)~誰一人とり残さない社会の実現」をめざし、ますます強固に繋がっていくきっかけとなりましたし、少しずつではありますが、協力者が増えて来ていますので、こどもたちや若者等も巻き込み次世代につながるよう工夫していきたいと思います。  また、次のステップとして、自動車で「フードシェア」に来ることの出来ない生活困窮者の方々に向け、エリアを決めて各週に私たちフードバンクとっとりの自動車で、移動販売(当然無料です)車を動かしたいと考えています。そこでも、各家庭で食品ロスとならないよう、必要な物を必要なだけ選んでもらいたいと思っています。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://mobile.twitter.com/fbtottori