コロナ禍における子ども食堂による児童生徒への昼食および弁当食材提供、ひとり親世帯、生活困窮世帯、困窮大学生支援のための食品提供事業

団体名 フードバンクくるめ

都道府県 福岡県

助成額 260,000

活動開始日 2020/3/2

活動終了日 2020/8/27

助成金で行った活動の概要
3月唐突な全国一斉休校に際し、支援先のある子ども食堂は、学校と教育委員会の了承のもと、通算11日間小学校の家庭科室他の教室を活用して居場所提供、学習支援、昼食提供を行い、子どもの累計381名、ボランティアと学校関係者とも合わせて累計865名に食事を提供した。食材の8割はフードバンクから提供された。その後は4〜9月まで23回、平均40食、累計920食を提供し続けた。当フードバンクが食材を大量に提供した別の子ども食堂は3〜5月の平日のほぼ毎日とその後は週2〜3回の頻度で30食以上の子ども弁当を提供し続けた。累計は1,500食を超えた。ある子ども食堂は食品配布を継続した。路上生活者支援2団体への食品提供も強化した。今年度になって始めた新規の事業は、7自治体の生活自立支援センターと社会福祉協議会の窓口で、生活困窮世帯に直ぐに渡せるフードセット(米4kg他缶詰、レトルト食品、飲み物、お菓子など約10kg)を約90箱準備・提供してきた。ひとり親世帯の団体とグループには、別の助成金で購入した約150ℓの冷凍冷蔵庫を長期貸与し、冷凍食品を含む大量の食品を供給し続けている。今一つは、困窮する大学生のために久留米大学(学生数6,854名)の学生課と協働で、5月14日から7月末までの毎週、通算12週間両手で持つ程の量のフードパントリーを行い、累計学生数は2,683名(1回あたりの平均224名)に及んだ。この間6ヶ月間の食品取扱い量は26.5トン(2019年度の総量24トン)にもなり、昨年度の倍のペースで経過した。最後に、7月7〜8日にかけ北部九州豪雨で当フードバンク城島倉庫&事務所も膝下30cmの浸水被害を受けたが、吉野ヶ里町社協さんと柳川市社協さん、それに当会会員累計35名の参加によって、1週間で床の高圧洗浄による清掃が迅速に完了し、おかげでその週を除いて通常の活動を継続できた。浸水被害対応の久留米市社協ボランティアセンターに多量の飲み物、食品を提供した。

活動日数 53

支援対象者実人数 2,000

支援対象者延べ人数 6,000

参加ボランティア実人数 60

参加ボランティア延べ人数 800

本助成金による活動の成果
3〜8月の運営費として、電気代(155,399円)、電話とネット接続料(43,013円)の支払に活用し、150坪の広い城島倉庫&事務所の維持に有効に活用できた。特に、この夏は猛暑日の連続で、プレハブ1坪冷凍庫、業務用冷凍冷蔵庫、業務用冷凍庫、玄米保冷庫、精米機の連続使用で、予測以上に嵩んだ電気代に対応できた。また、自前の大型クーラーボックス15台に加え、今回折りたたみ保冷バッグ8個の追加購入で、猛暑日が多かった今年の夏に、大量の冷凍・冷凍食品の運搬・配布に対応できた。子ども食堂支援や久留米大学生支援でも、冷蔵と冷凍食品の大量提供が可能となった。3〜6月までは、8割の子ども食堂が活動を停止することを余儀なくされたが、一部の子ども食堂では逆に活動を強化し、冷凍・冷蔵食品、野菜と果実を多量に取り扱うことができた。これらの活動は、NHKテレビ、KBCテレビ、FBSテレビ、RKBテレビ、テレQテレビで相次いで放映され、西日本新聞、朝日新聞などの紙面に記事が掲載された。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
当フードバンクは食品の輸送、事務作業、仕分け・配達・引渡、会合など人が関わる活動において、ガソリンの実費支払とボランティア保険料以外人に関わる費用は一切支払っていない。人件費を支払えるだけの安定した収入が見込めないからである。現在、無償ボランティアで何とか運営されている当フードバンク事業がこの先ボランティアの善意に頼るだけで継続できるのか、心許ない。昨年国と地方自治体によるフードバンク支援が明記した「食品ロス削減推進法」が成立・施行されることなったが、実際の施策は出ていない。また、倉庫の無償譲渡でも不動産取得に関わる税金(登録免許税=国税、不動産取得税=県税、固定資産税=市税)総額50万円の負担が当フードバンクの法人化を阻んでいる。社会福祉法人並みに非課税にすべきである。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://www.fb-kurume.com/fudobankukurume/zui_xin_qing_bao.html