新型コロナウイルスにより困窮する子どものいる世帯や高齢者など様々な人々へ必要な食料を届けるフードバンク運営のための事業

団体名 U.grandma Japan

都道府県 愛媛県

助成額 2,700,000

活動開始日 2020/3/1

活動終了日 2020/8/31

助成金で行った活動の概要
新型コロナウイルス感染症の流行により活動当初は、主に当団体の同市内のひとり親世帯1638世帯を対象としたひとり親世帯および学童の子ども達の配食とフードパントリーの開設を行いました。食材やお弁当の配達・配布を宇和島市内(愛媛県宇和島市桝形町)の倉庫を拠点に行う。 毎月開催予定だった子ども食堂も中止となり、市内の各地で子ども食堂の休止が相次いでいた。給食がなくて困っている親がいるというニーズに応えるべく、ひとり親世帯中心にお弁当配達・食事提供の支援活動を行う。また、お弁当・食材支援は、計425件の支援を行っております。学童支援では、5箇所のおやつやお昼の支援で計150名の支援を行っています。その中の食材には、農協や企業へ要請し、調理・加工を行った物もあります。 宇和島市内には、フードバンクという施設がなく緊急時には不安でした。今後の大規模災害も見据えて宇和島市内にフードバンクを開設する事にしました。今までの活動の中で、災害支援・生活再建・高齢者支援を行い、現在も中間支援組織として、行政と社会福祉協議会と連携を取り、コーディネートを行っています。 その経験(約5425件の生活相談実績)を活かし、子ども達の生活を守るお母さんへの悩み相談活動を行う。 当団体は、3月より新型コロナウイルス支援を行っていますが、最初はひとり親世帯への活動を行っていました。日々状況が変化する中でいろいろな相談の連絡が来るようになりました。その中でも、ひとり親ではないからと行政から支援が受けられない世帯の相談が増えて来ています。書面上離婚出来ていない為や両親が新型コロナウイルスの影響により仕事が無く無収入となる世帯へは、母子家庭などに比べ行政からの支援が受けられないと相談が寄せられます。それにより、市からの支援が受けられない貧困家庭も対象に支援を開始しました。また、現在約701世帯が当団体のライン@(ラインアット)に登録があるのでそこでも情報配信を行う。日本人は、貧乏は恥だという思考が強くなかなか人にごはんが食べられないと相談する人は少ないのですが、当団体は地域と連携し地域子ども食堂の食料配布の一環として、行う事で多くの人に食料支援を行う。そして、当団体の地域では水産業やみかんを中心とした農家の第一次産業が盛んです。新型コロナウイルスにより、そういった第一次産業も出荷時期を過ぎてしまい廃棄の危機でした。そこで、フードバンク事業を行い、少しでも多くの廃棄処分となる生鮮食品を冷凍し、ストックする事に長期保存が可能となり、必要な時に必要な分を渡す事や加工する事が出来ます。連携している市内の子ども食堂とも連絡を取り合い、食材支援を行った。

活動日数 92

支援対象者実人数 1,267

支援対象者延べ人数 3,803

参加ボランティア実人数 11

参加ボランティア延べ人数 184

本助成金による活動の成果
3月より新型コロナウイルスの支援を始めましたが、まだまだ食料支援を必要とする家庭があります。特に長期保存できる物に需要がありました。そして、西日本豪雨災害で被害の大きかった地域の生活再建中の新型コロナウイルスの影響は大きく、特に農家さんの影響は、出荷先が無いなど相談が寄せられます。また、相談の中には、家賃や水道光熱費が払えないといった悩み事もあるので、少しでも生活の支えになるように食材支援を行う。相談事は、日常会話から聞き出したりライン@(ラインアット)での相談事だったので1対1の会話が多く結構詳しい内容を教えて下さる方が多かったです。それにより、宇和島市の資金支援(無利子の借金)に繋ぐ事が出来ました。新型コロナウイルス感染症により宇和島市の第一産業にも影響がありました。また、宇和島市内の大型スーパー(5店舗)の倒産もあり、鮮魚や野菜など新鮮な食材が廃棄の危機でした。農家さんの廃棄処分まじかの玉ねぎを安く買い取り、支援者に支援したり大型スーパーの倒産の影響を受けた野菜卸業者さんが無収入となる危機には少しでも多くの野菜を買い取り、支援を行いました。支援の残り物や加工が必要とするものは、冷凍し配布することが出来ました。また、ライン@(ラインアット)を活用し、支援の内容ニーズ調査としてアンケートなどを実施しました。通常時の困り事は、当団体理事3名 対 登録者で相談したい保護者1名による、悩み相談も受けています。当初のライン@登録者は、100名程度でしたが活動を続ける中で現在701名となりました。今後の支援に活用が見込め情報発信等も可能となりました。今回、支援協力企業の拡充と第一産業が盛んな地域ということを活かし、食材の支援を集め、必要とする人達へ配布する事で、協力企業や生産者を繋ぐ役割が出来ました。今後は、SDGsの取り組みとしてもこの活動を拡大していこうと思います。それにより、いつでも食材支援が出来る駆け込み寺のような場所となればと思います。 今回の活動で開催の告知・広報は、ひとり親世帯には、連携団体の母子寡婦会にお願い(同市内ひとり親世帯1638世帯)、宇和島市教育委員会・福祉課・子育て支援課・各市内高校人権教育担当者を通して市内全体に情報発信行い今後の支援に対しも協力がいただける繋がりが出来ました。高齢者に対しては、宇和島市役所の福祉課を通じて情報発信を行う。そして、災害被災地域では、当団体の連携先である宇和島市NPOセンターを通じて、情報発信・共有を行う。プレハブ冷凍庫を購入することにより、農家も新型コロナウイルスにより受注先が無く、野菜が大量廃棄処分となり、宇和島市の名産である鯛も出荷先が無く困っている物を中心に仕入て保管しました。生鮮食品は、特に短期間しか持ちません。それにより、必要とする人まで渡せるまでに腐ってしまったり、美味しくなくなったり、してしまいます。生産者と食材ボックスを必要とする家庭への繋ぎ役として、企業と連携し、加工を行う。当団体の活動でもある子ども食堂の経験を活かし、食材を美味しく調理・加工し、小分け包装で冷凍することができました。その食材を支援することで、地域の食材の大量廃棄を減らし、困っている家庭へと支援が行え有効活用出来きました。また、調理や冷凍処理を行う事で長期間保存でき、子どもだけの調理にも適しています。そして、当団体の活動でもある災害支援の中で災害時の備蓄食としても活用できます。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
今回の新型コロナウイルス支援活動の中で、母子世帯で、昼夜働き家にほとんどいれない、そんな家庭の現状がある事を知りました。ほとんどの時間は、子どもだけで過ごしているようです。また、学校休校が1ヶ月続いたことにより、母子家庭でない世帯でも学習面や子どもとの関係を不安視するアンケート結果は4割もありました。大型スーパーの倒産もあり、就活を行っている親御さんもいます。今後も長期的な支援が必要と感じました。また、当団体では子ども食堂の運営も行っておりますが、今回の新型コロナウイルス感染症の影響でその子ども食堂支援がお弁当配布に変更するなどありました。いつもの活動では中高生のボランティアにお願いしていましたが、感染拡大が見込まれる間は中高生のボランティアの依頼も控えておりました。ですが、そのボランティア活動も子ども達の居場所となっていることが分かりました。現在、日本では先進国の中でも自己肯定感が低いという結果です。発展途上国では子ども達に頼らなくては生活が成り立たない世帯も多いです(昔の戦後の日本のように)。それでも子ども達は生き生きして働いています。それを思うと子ども達も必要とされると嬉しいのだと感じました。ボランティア活動をする中高生の生き生きした顔は支援者の笑顔にも繋がります。今後は、地域と学校と連携した中高生を主体とするボランティア活動にも力を入れていき、自己肯定感を育む地域子育てのモデル地域になれるよう活動を進めて行きます。また、今回の市内企業や第一次産業との繋がりを活かし、SDGsの取り組みとして市内の食品廃棄処分を減らす取り組みにも繋がります。 そこで、地域コミュニティの活性化を行っていきます。当団体の活動の一つである、子ども食堂の運営を強化し、今回の活動で連絡先を聞いたひとり親世帯や若いお母さん達を巻き込んだイベントを定期的に行い、ひとり親世帯には、希望があれば定期的な食材支援を継続的に行う。高齢者や災害被災者などに対しては、宇和島市NPOセンターを通じて定期的な調査を行う。そして、当団体が地域コミュニティで人と人を繋ぐ潤滑油のような役割を行います。 このような経験は、自然災害・ウイルス被害など幅広い災害・被害に対応でき、行政や企業と連携し、迅速な対応が出来る事に繋がります。  

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://u-grandma.jp/post/post-590/