都道府県 山梨県
助成額 1,000,000
活動開始日 2020/7/1
活動終了日 2020/8/31
助成金で行った活動の概要
一時的に生活に困窮している世帯に対して行っている食糧支援事業、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う生活福祉資金の特例貸付などの事業を実施する中で、新型コロナウイルス感染症の流行によってさまざまな影響が出ている中、収入が減ってしまっている世帯も多く、その中には子育て中の家庭も例外ではなかった。加えて小学生、中学生のお子さんがいるご家庭においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う学校の臨時休校、また、夏休みに入ると、無料で提供されていた学校給食がなくなってしまうことにより、普段かからない子どもの食費が家計を圧迫してしまうといった問題が想定された。このような状況を踏まえ、富士吉田市社会福祉協議会では、市内のひとり親家庭及び住民税非課税となる子育て世帯(就学援助受給世帯)を応援 しようと、子どもたちが夏休みとなる期間に合わせて、食品を提供する事業を実施した。
7月上旬に富士吉田市役所を通じ、児童扶養手当及び就学援助を受給している約400世帯に対して本事業の案内チラシを送付した。そのうち、申請のあった170世帯へ8月中に2回にわたり1世帯あたり合計35kgほどの食品をお渡しした。食品の内容としては、お米、レトルト食品、そうめんやパスタなどの乾麺類、ゼリーやジュース、お菓子類など、寄付を募り集まった食品と本助成金で購入した食品を合わせ、1回あたり約15kgの食糧品を支援した。
食品の仕分けや箱詰作業には、主任児童委員を中心として市内でこども食堂の運営を行っている「よしだこども食堂実行委員会」の皆様のご協力をいただいた。また、食糧の配達においては、当初多くを宅配業者に依頼する予定であったが、地域の民生委員の協力をいただけることとなり、担当地域の民生委員に配達の一部をお願いし、訪問していただいた。
今回の事業実施にあたり、食品寄付の募集を併せて行ったところ、多くの市民の皆様や企業の皆様からたくさんの寄付が集まった。本助成金と合わせて多くの皆様よりご支援をいただいたことにより、充実した支援を実施することができた。
活動日数 20
支援対象者実人数 308
支援対象者延べ人数 616
参加ボランティア実人数 41
参加ボランティア延べ人数 72
本助成金による活動の成果
コロナ禍で様々な影響が出ている中、ひとり親家庭や住民税非課税世帯に対して、学校給食の提供がない夏休み期間中にたくさんの食品をお渡しすることができ、多くの喜びの声をいただくことができた。中にはコロナ禍により収入が減ってしまっている世帯もあり、そのような状況の中で支援できたことは大きな成果であると考えている。また、今回対象となる全世帯に案内を送付し募集をかけて実施したことにより、なかなか声を上げられない方に対しても支援を行う機会とすることができた。今回助成金をいただいたことにより、食品の配送についても業者へお願いすることができ、車を持っていない方や団地に住んでいる方など自身では受け取りが難しい方にも支援を行う事が出来た。
食品をお届けするダンボール箱に「フードバンク活動等応援助成」のロゴシールを張ることにより、赤い羽根共同募金の周知を図ることができたとともに、社会福祉協議会のパンフレットを同封したことによって社会福祉協議会について知ってもらう良い機会となったと考える。今回の事業をきっかけに、社会福祉協議会へ相談に来てくださり、必要な支援につなげることができたケースもあり、一定の成果を感じている。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
これまで、夏休みなどの長期休暇に対して、市内の全ひとり親家庭及び住民税非課税家庭を対象とした食糧支援を実施したことがなっかたが、今回初めて実施したことにより一定のニーズがあるということが分かった。また、配布世帯に対してアンケート調査を実施したところ、「夏休みなどの長期休暇では学校給食が無いことによって家計がかさむため、このような支援があるととてもありがたい。」「今後もぜひ利用したい。」「コロナの影響で収入が減ってしまっており、終息の見通しも立たない中で今後も支援を継続して欲しい。」といった声が多くみられた。しかし、今回の様な規模での食糧支援を長期休暇ごとに通例として社協で行っていくのはマンパワー的にも財源的にも難しいと感じている。そのため、コロナ禍終息の見通しも立たない中、一定数ある食糧支援のニーズを今後どのように満たしていくかが課題であると考える。また、アンケート調査では、約3割の方が社会福祉協議会について知らず、約4割の方がなんとなく知っていたという回答であり、生活に関する困りごとや心配ごとがあった際に、気軽に相談できる場所として社会福祉協議会があるということをもっと広く知ってもらうことが課題であると感じた。
今後の取り組みとしては、これまで同様に相談があった際に個別に食糧支援を継続しいていくことはもちろん、地域のニーズを反映させた様々な事業を企画し、社協の周知活動と合わせて行っていく。また、市内にあるこども食堂の事務局を本会で担当していることから、今回の事業で得たニーズを勘案し、コロナ禍における今後の活動について協議していきたい。
また、今回の食糧支援を通してできたつながりを活かして、今後も生活に困窮している世帯や子どもたちへの支援を継続して行っていき、社会情勢に応じて必要とされる事業を企画していく。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://www.fujiyoshida-shakyo.jp/div/f.syakyo/pdf/Shakyo_Dayori/shakyo139.pdf