都道府県 高知県
助成額 1,000,000
活動開始日 2020/3/1
活動終了日 2020/8/31
助成金で行った活動の概要
コロナが急激に広がり生活困窮者が激増した中、食糧支援を希望する人が多くなり、社会福祉協議会、福祉事務所、障害者相談支援センターなど食糧支援を中心に、住む所のない方の保護と自立支援(アパート探しから家電家具生活用品食料などの支援)次々と食糧支援の要請があった。 各学校が休校する中、生活の厳しい母子家庭は、真っ先にあおりを受けて、仕事も失い、子どもたちの食事も事欠くこととなり、支援を求めてきた。特にDV家庭では、加害者である夫が、いつも家にいて、子どもへの暴力が頻繁に行われるために、これまで、あまり声をあげなかった母親は、子どもを守るために、家を出る決心をし、助けを求めた。(DV家庭の生活保護申請並びに生活用品支援15件食糧支援69回)母子家庭への食糧支援450回学校給食がなくなり大量の牛乳や野菜、米、生麺などが、次々と届き、お土産のお菓子が特に多く届いた。牛乳・ヨーグルト週3回3ヶ月間届く。1回2000個~60000個。お米は、多い時は1日40俵。生麺400~2000食。
高知県内の各社会福祉協議会との連携で、生活困窮者自立相談センターへの食糧支援と自立支援も、大量の食品ロスの対応に追われ、7月、8月の2か月間は、思うようにできなっ方が、一方で、高知大、県立大、高知リハビリ専門大、短期大、専門学校などの学生への食糧支援が、閉鎖となった子ども食堂の協力のもと、フードパントリーという形で、週に3回、今も継続して行えている。
児童養護施設、障がい者施設、女性相談支援センター、母子相談支援センター(母子寮)、高齢者相談支援センター、高坂寮(触法者)、ひきこもりの会への食糧支援と生活用品の支援も急増する中、マスコミのフードバンクへの関心が高くなり、TV,新聞、ラジオ、SNSなどの周知もあり、ありがたいことに多くの方が食品を寄付してくださり、フードバンクの事務所は食品で溢れかえっている。今も寄付は続き、今後、夜間高校生への支援をしたいと思っている。
活動日数 90
支援対象者実人数 2,856
支援対象者延べ人数 8,870
参加ボランティア実人数 32
参加ボランティア延べ人数 280
本助成金による活動の成果
コロナでの生活困窮は、私たちが想像する以上に深刻で、広範囲にわたり、思わぬ被害が多発している。食糧支援というアプローチしやすいフードバンクの活動が、問題を抱えた色々な方々への関りを生み今後の支援の形が見えてきたように思う。単なる食糧支援、食品ロス削減問題の解決ではなく、困窮されている方々への寄り添い問題解決やそこに関わる人々を繋ぐ大きな役割があるように思う。例えば、子ども食堂とフードバンクの連携で問題のある家庭の掘り起こしやその問題を解決すべきそこに関わる様々な機関を繋ぎ、大きなネットワークを作り、困窮されている家庭を支えるそんな支援の在り方が、できるのではないかと思う。
助成金をいただき、業務用の冷凍庫では、猪、鹿肉が大量に受け入れできるようになり、ジビエの活用も出来るようになった。お米、野菜保管庫も、給食が無くなったために出た大量の野菜やお米を、状態よく保管出来て利用者の方に喜ばれた。台車、籠車も、大量に運び込まれる食品に対して、これまでの人手が半分以下で良くなり力仕事も軽減された。今回は、特に、大学生、留学生の食糧支援が急務とされ、高知大、県立大、高知リハビリ専門大、短期大、専門学校などの学生への食糧支援は、回数、量的にもかなり、喜ばれた。しかし、まだまだ、現状は厳しく、食糧支援の継続は必要で、学生たちのアルバイトも、激減、部屋代を払えず、支援された食糧で、なんとか食は繋げても、家賃への支援があればと思う。フードバンクも今回のことで、多くの方に知ってもらえたように思う。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
コロナの影響で、給食に使えなくなった牛乳や野菜、生麺など大量に運び込まれる日々に、追われ,何処も厳しい状況にあり、賞味期限がない食材が大量に持ち込まれて、困窮者支援のための食糧支援を考えるより、早く消費しなければならない状況が続いた。お米も食堂やレストランが閉まったために、だぶつき、1日に40俵持ち込まれる日もあり、困窮者支援センターで渡してもらう予定が、支援金などの手続きに追われた各地の社会福祉協議会では手が足りず、結局、自分たちで動くことが多くなった。厳しい困窮者は急増し続け、家を出るDV被害者も多くて、生活用品の支援物資が足りなくなってしまった。生活保護の申請などは、以前に比べて通り易くなったが、支援が必要な方は増え続けた。大学生への支援も継続して行う必要性があり、留学生への情報も届かず、配布日時を知らない学生が多くみられ、後日、支援団体を通じて支援をしたが、言葉のわからない留学生にどのように届けるのか、至急考える必要性があり、コロナのせいで自国に帰れず困窮している海外からの働き手である外国人の困窮は想像を絶する状況で、各地で起こる盗難騒ぎで警察もフードバンクに問い合わせて来ることも度々あった。このように食べられないために犯罪を犯してしまう前に、フードバンクを活用してもらえるように、フードバンクのまた、定時制の高校生の困窮がさらに厳しい状況にあり、親が仕事がなくなり高校生自身が、生活の担い手となり家庭を支えているなどの厳しい現状を目の当たりにして、食糧支援だけでなく他の支援の必要があると考える。母子家庭での困窮も厳しく、市の保健師が粉ミルクや紙おむつを取りに来ることが多く、ベビーフードと共に緊急支援を呼び掛けて、何とか間に合わせたが、痩せ細った母子を見て情報の必要性を痛感した。障害者への食糧ならびに生活用品の支援も急増し、担当者は、コロナの影響ではないと言われるが、コロナで人手不足となった行政担当者が目が届かず、生活環境もコロナの影響で激変し、不安な日々を送ることになっていたと思われる。++今回のコロナ下での、食糧支援は、大量の食品ロス問題や困窮者問題、そして、DV問題など多方面に渡り、フードバンクでの必要性が非常に大きいと実感した。フードバンクで出来ることは、多くて、フードバンクに助けて欲しい、食料もらいたいと訴えることは、行政などの様々な機関に相談するよりも敷居は高くない。今後、フードバンクに相談窓口を置き、広く困窮者の声を聞いて、支援に繋げられる仕組みができればと思う。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/groups/194630678923373