こどもたちの明日をつなぎ、食を支えるための こども食堂・こども宅食事業

団体名 ふくおか筑紫フードバンク運営委員会

都道府県 福岡県

助成額 1,999,550円

活動開始日 2020/9/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
■月1フードパントリーでは、エフコープ生活協同組合太宰府支所、(株)西松建設平和寮、合同会社iroiroCompanyにおいてフードパントリー用の寄贈食材を保管・管理(毎月の数量、総量)、毎月1回(基本第2木曜日)筑紫地区のこども食堂代表者1名(●団体)がエフコープ太宰府支所に集まり食材を分配し、情報共有も行った。重量のある食材も多く、コロナ禍においてバイトが減った学生も収集運搬業務についた。その食材を各こども食堂が要支援家庭を含む地域住民に配布(各10世帯~300世帯)。配布したものは①協力企業、地域住民、フードドライブにより寄贈された食材(米、飲料水、調味料、乾物、缶詰めなど。平均スーパーのLサイズビニール袋1袋程度)、消毒液やマスク等、衛生品の寄贈があった際には食材と共に配布②ボランティアが各調理室で調理した食材(半調理品)、こども宅食で加工した食材である。この分配、配布作業がスムーズに行われるよう、関係者と密に連絡を取り、調整した。各こども食堂において、地域住民がボランティアで配布、配達する事により、困り感のある家庭へ直接声をかけて誘ったり、家まで持参し近況を聞いたり、情報を伝達することができた。また、協力していただいた企業に活動を報告した。 ■民放テレビ局(情報番組)の取材でフードドライブイベント・こども食堂が放映(2回)されたことにより地域住民から食材の寄付が増え、こども食堂の新しい利用者も増えた。その様子をSNSで紹介。新たな協力企業もできた。こども食堂の代表者とネットワークを作り、SNSですぐに連絡が取れるようシステムを構築。それにより配布可能な量の確認や、受取の調整、衛生面などオンラインの講座、こどもの貧困の勉強会などの紹介など即座にできるようになり、各こども食堂の意識向上につながった。 ■10月、2月に当団体の運営するこども食堂において、食材配布の際にアンケートを実施し、コロナと子育ての関わりについて子育て世帯の生の声を聞くことができた。

活動日数 35

支援対象者実人数 5900

支援対象者延べ人数 25147

参加ボランティア実人数 4

参加ボランティア延べ人数 111

本助成金による活動の成果
【月1フードパントリー】パントリーを行うにあたり、食材の確保、管理は重要であるが、本助成金を利用し、倉庫や冷蔵庫を購入できたことにより、以前は管理場所がなく、断念していた、企業や個人からの早急な受け取り希望の食材、大量食材が受け取り可能になり、1世帯に配布できる食材を確保することができた。緊急事態宣言前後は小中学校の臨時休校が多く「子どもの昼食に助かる」との声が多かった。各地域のこども食堂で実施することで、コロナ前に行っていたこども食堂には「興味はあったが行かなかった」「こどもが中学生なので行けないと思っていた」など認知していたが利用経験のなかった方が、フードパントリーなら利用しやすいと毎回参加するようになるなど地域の中により踏み込め、こども食堂自体の周知にもなった。利用者が増えることにより、地域の方からの情報が多く集まり、今まで把握できていなかった、多子家庭や、親の体調不良などで心配であった世帯や人へ、食材を渡すことができるようになり、場合によっては公的相談機関に繋げることもできた。 【こども食堂】開催しているこども食堂参加者からは、利用することで「ホッとできる」「生活の中で時間的にも余裕ができた」などの感想が多く寄せられる。また、近隣の高齢者も利用することから異年齢の居場所としての役割も生まれ、時には育児相談なども受けた。必要性を感じ、こども食堂開催の際に、相談コーナーを設けたり、別日で相談を受けるこども食堂が出てきた。コロナ禍において閉そく感、孤立感を強く感じている方も多く、集まることによって精神的な不安を解消することもできた。感染症防止、予防の観点ではこども食堂間で意見を交換、情報の共有により、安全に開催する手立てを取った。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
フードパントリーやこども食堂の活動が広がるにつれ、企業や地域の方より賞味期限が近い食材が届く。フードロスの観点からも必要としている方に今後も配布を続けていきたい。また課題を抱えている家庭への情報伝達をどうしていくか、現在は伝達の方法としてSNSが多用されるが、それを利用できない世帯へどうアプローチするか、真に支援を要する家庭や人にこの取組をどう周知していくかが今後の課題であると考える。また配布の際に受領者に対してアンケートを実施したところ、コロナ禍の状況で①マスクやアルコール除菌剤等購入費の増加のため、家計がひっ迫し、食料品の購入が困難になっていること、②学校が休校し、子どもが家庭にいる時間が長くなったことに伴い食費が増加し、家計状況が厳しくなっている、といった事例が多々見られた。こういった家庭に対する支援の方策を今後検討していく必要がある。配布する際に、この活動の意味、協力者、配布するまでのプロセスを印刷物として渡していたが、単に食品を配る活動に終わらないためにも、困っている家庭に対し相談、または適切な相談場所の情報提供を充実させていきたい。そのためにも、より専門性をもったマンパワーが必要になると思われる。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/pg/%E3%81%B5%E3%81%8F%E3%81%8A%E3%81%8B%E7%AD%91%E7%B4%AB%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B1%E3%82%A2%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC-1274097785950272/posts/?ref=page_internal