食支援を通じて、ひとり親等の困窮に陥る家庭を支える事業

団体名 特定非営利活動法人 こども食堂わかやま

都道府県 和歌山県

助成額 670,000円

活動開始日 2021/4/1

活動終了日 2021/12/31

助成金で行った活動の概要
主にひとり親家庭への食料配布を通して、様々な悩みを聞かせてもらい、解決に向けて寄り添いながら支援させて頂きました。そのような中、特に様々な支援について、民間はもとより行政の利用できる支援情報が十分届いていないことが多く見られました。そこで親に対しては経済的困窮だけでなく心身的な異常がないか、子供に対しては保育園や学校、学童保育で変わりなく過ごせているか、また家庭での会話の量が減っていないかについても聞かせてもらい、まずは孤立を防ぐことに努めました。次に適切な行政の支援や民間支援に繋げたり、自団体で出来る範囲で子どもの学習支援や孤立防止支援を行いました。特に不登校になったり家でも部屋に籠るなど孤立しがちな子供に対して、比較的年齢が近い大学生ボランティアと交流を持たせる取組をしました。助成金は全て食材支援に使わせてもらいましたが、フードパントリーを毎月1週間から10日ほど期間を定めて行いました。申し込みは随時受け付けましたが、引っ越しせざるを得ない状況になった母子家庭の引っ越しをお手伝いしたり、コロナにより急に子供を預ける所がなくなった子供を一日預かることもありました。このような支援は民間ならではの活動だと思います。 全てボランティアでやっており、費用面の不足により当初予定していた活動より規模を縮小せざるを得ませんでしたが、一人でも多くの家庭に繋がることに努め、毎月百数十世帯のひとり親家庭を支援させて頂くことができました。

活動日数 87

支援対象者実人数 435

支援対象者延べ人数 2,550

参加ボランティア実人数 32

参加ボランティア延べ人数 264

本助成金による活動の成果
支援させて頂ける人数が多くなると、どんな悩みがどのような割合で起こっているのかを把握することができます。そのような統計を取りつつ市全体を対象にすることで自治体との連携もしやすくなります。市政に繋げることも視野に市会議員らとも相談し、共に自分らの地域で起こっている現状を把握し、市独自の施策に反映させることができたと思います。また広報の面でも役所の掲示板で見たという人や、民間の情報誌に載せてもらうことで、支援を必要とする人だけでなく支援活動に協力してくれる人も増えました。このように多くの人と繋がることができたのも資金面での余裕があって出来た行動だからです。今回の支援活動を通して一番痛感したのは、行政の利用できる支援になかなか繋がれない人が予想以上に多いということです。多くの人の悩みを聞かせてもらう中に、どこか行政の支援にハードルの高さを感じていたり、最初から諦めてしまっている人もいます。今後は行政支援との間を取り持つ存在として、民間ボランティアの力がますます必要になってくると実感しています。またコロナ禍の支援活動を2年続けてきましたが、自殺防止団体など今まで交流がなかった他分野の民間支援とも繋がることができました。地域で困窮に陥る家庭は外から見えにくいところがありますが、食料支援での協力ではなくても、他団体と連携して動く機会ができました。これは一つには食料による支援の有効性が広く知られたからだと思います。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
今回の支援活動は自治体との連携を第一に考えていたので、市内在住の方を対象にさせてもらいましたが、実際は隣の市から来る人もかなり居ました。それらの方々にも支援させてもらってきましたが、やはりできればある程度人口のある自治体には、そこにある子育て支援団体などが食料支援という普段はしていない活動にも幅を広げたり、新規に立ち上げるなどして、非常時の連携した支援活動に持っていくことができたら良かったと思います。当団体はこども食堂がベースですが、コロナ禍で会食が主な活動であるこども食堂は真っ先に活動の自粛が求められましたが、一方で新規に立ちあがる食堂も例年以上に多い現象が見られました。弁当配りやフードパントリーといった密にならない活動から始めたものですが、子供、家庭の孤立を防ぎ、繋がっていこうという動きを大きなものにしていく中間支援も、今後はますます大切になってくると思います。今後はこども食堂を始めたいという方の立ち上げ支援もさせてもらい、支援の輪を広げていく活動により力を入れていこうと思います。コロナは地震などの自然災害ではありませんが、非常時には変わりありません。平常時の?がりが非常時において連携した支援活動に繋がることが多くの人に実感されたと思うので、この経験を生かした取り組みをしていきたいと思います。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/onominato.kodomo/



寄付してくれた人へのメッセージ
多くの方々の寄付により、支援の幅を広げることができました。支援される側から支援する側に廻ってくれる人も多々あり、支え合いの輪を広げていくこともできたと思います。寄付してくださる方々の思いを大切に、よりよい社会を実現させていこうと思います。