コロナ禍で生活困窮に陥る若者のための職業訓練機能を兼ねた居場所作り事業

団体名 特定非営利活動法人サンカクシャ

都道府県 東京都

助成額 2,424,071円

活動開始日 2020/7/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
■活動概要 豊島区、文京区、北区近辺に在住在学の若者で、親を頼ることができない、学校や社会に馴染めない若者を対象とする。 そうした若者に安心できる居場所で食事提供や職業訓練、アルバイトの機会の提供などを行う。 ■開催場所:東京都北区西ヶ原1-2-7 第二マルワビル301 5LDKのスペースの一部は若者の居住支援に使う(別事業) ■開催頻度:週3日 12時から18時※今後のニーズを踏まえて延長の可能性あり ■活動概要 豊島区、文京区、北区近辺に在住在学の若者で、親を頼ることができない、学校や社会に馴染めない若者を対象とする。 そうした若者に安心できる居場所で食事提供や職業訓練、アルバイトの機会の提供などを行う。 ■開催場所:東京都北区西ヶ原1-2-7 第二マルワビル301 5LDKのスペースの一部は若者の居住支援に使う(別事業) ■開催頻度:週3日 12時から18時※今後のニーズを踏まえて延長の可能性あり ■提供するメニュー 居場所内での食事提供:昼食、夕食を無償で提供する。感染予防対策で調理はしないものとし、近隣の飲食店のサポートも兼ねてお弁当の手配を行う。 職業訓練及びアルバイトの提供:安心できる居場所内で希望者に応じて、職業訓練やアルバイトの提供を行う。 提供するメニューは、広告運用、バナーデザイン、データ入力等の簡易事務作業を提供する。いずれも1ヶ月程度の訓練を経てアルバイトができる仕組みを構築している。その他、清掃の仕事なども提供していく。 活動日数:108日 ※月12回x9ヶ月 支援人数:実数 30人 ・ 延べ 1,080人

活動日数 182日

支援対象者実人数 51人

支援対象者延べ人数 471人

参加ボランティア実人数 14人

参加ボランティア延べ人数 239人

本助成金による活動の成果
コロナ禍の影響を受け、家にいたくない、行き場がない、仕事が減った、仕事を失った若者に、居場所と職業訓練の機会、また住まいの提供を行った。 住まいは4名の若者が実際に入居し、2021年3月までに2名が経済的自立、親との関係改善を経て、卒業し、2名は入居を継続し、仕事が安定するように、仕事探し、進路相談や職業訓練などのサポートを行なった。 居場所は、29名の若者が利用し、それぞれ関係機関の紹介であったり、利用者の友人という形で、クチコミで利用者が増えていった。いずれも仕事の相談や居場所がないことの相談が多かった。 また、住まいの提供を行なったことにより、家出した若者の相談対応や住まいのサポートの対応依頼が15件ほどあり、緊急的な対応を行なった。本拠点は、男性限定だったのだが、対応依頼の約半数は女性であり、若年女性の住まいの課題を目の当たりにした。 連携している豊島区および文京区の生活福祉課や子ども家庭支援センターの支援者などに、本拠点の情報を提供する中で、若者の住まいや行き場がないことを行政に訴えた。特に若年女性の行き場がないことを訴えたら、豊島区で若年女性の支援が本格的に始動し、「すずらんスマイルプロジェクト」が立ち上がり、サンカクシャもプロジェクトのヒアリング対象になり、豊島区副区長の前で現状を訴えることができた。こうした行政に対して、課題や現状を伝えられたことも一つの成果として挙げられる。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
本拠点を立ち上げ、運営する中で、緊急で住まいが必要になる相談も多かったが、多くは公的支援でカバーされることや、サンカクシャも加盟しているアンブレラ基金など、一時滞在用のホテルの費用負担などの仕組みがあり、比較的カバーされることがわかった。しかし、親御さんからの暴力や家にどうしてもいたくないが、家出をする覚悟や一人で生活できるお金も精神的な余裕もない若者が多くいることがわかった。家から出たいけれども、出られない、この現状に徐々に精神的に追い詰められている若者を目の当たりにし、シェアハウスで、「一人暮らし体験」のような、一時的に親元から離れて生活し、家を出るイメージや生活のイメージを持ってもらう機会を2021年4月以降、プログラムを用意することにした。緊急対応だけでなく、家出ができないグレーゾーンの若者に対しても手を差し伸べる取り組みが必要だと考え、一人暮らし体験用の部屋を確保し、若者に機会を提供することに挑戦してみる。ただのシェアハウスとして運営するのではなく、居場所の機能を兼ね備え、人の出入りがある状態にし、入居者の孤立を防ぐこと、そして、仕事のサポートも併せて行うことで、入居する若者、居場所として利用する若者、一人暮らし体験をする若者が、、生き抜いていく力が身につくと、実感しているので、今後はこの拠点がモデル事例となるよう、支援体制を整えていきたい。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.sankakusha.or.jp/magazine/210422/
https://www.sankakusha.or.jp/magazine/210330/