女性のための面接相談・同行支援事業

団体名 NPO法人ウィメンズスペースふくしま

都道府県 福島県

助成額 477,000円

活動開始日 2020/7/1

活動終了日 2021/3/31

助成金で行った活動の概要
 カウンセリングルームを開設し、団体のホームページをはじめ地元の新聞社やタウン誌で広報するとともに、当団体が実施している電話相談の中でカウンセリングが必要と思われる相談者にカウンセリングルームについて説明し、利用を促す。様々な困難を抱える女性に安心できる環境で定期的にカウンセリングを実施する。対等性を保ちながら相談者の悩みに寄り添い、問題の深刻化を防ぐため、適切な情報提供を行う。カウンセリングだけでは、問題解決が難しい場合や緊急性が高いケースについては、同行支援を行い行政の窓口や医療機関、弁護士との打ち合わせに同行することにより、相談者の抱えている問題や課題を共有し、地域における支援体制の連携強化に努める。

活動日数 51日

支援対象者実人数 7人

支援対象者延べ人数 34人

本助成金による活動の成果
生活困窮、望まない妊娠、DV加害者からの母子避難、離婚など相談者だけでは適切な支援につながることが難しいうえに充分な知識や情報もないケースに対し、必要な情報提供を行い相談者本人の意思を尊重したうえで同行支援を実施した結果、相談者自身が安心して自分らしく暮らしていくための選択肢があることに気付き、新たな生活基盤を築くための行動化につながった。また地域における支援ニーズと課題共有のため会議等へ積極的に出席したことで、顔の見える支援体制の連携を強化することが出来た。当団体の活動についての取材も増え、女性支援の必要性への理解が高まった。対等な立場で女性の視点によるカウンセリングを行うことで、女性の生きがたさが個人の性格や問題ではなく社会の構造によるものであるという新たな気づきを相談者が獲得し、自分自身を見つめ直し、自分への信頼感を取り戻す機会を提供することが出来た。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
 コロナ禍の様な非常時には特に立場の弱い女性が困難を抱えやすく、生活困窮や身近な家族からの暴力などの問題が増加した。さらに、長引く自粛や社会との接触機会の減少で悩みや不安を1人で抱えて被害が深刻化するケースもあるものの、必要な情報が十分に届いていない状況が顕在化した。支援につながりたくても自分の置かれている状況や問題を言語化することは容易ではなく、相談する場のない人たちにとって必要とする支援に辿り着くことは困難であろうと思えた。自分の気持ちや意見を自由に表現する機会の少ない女性にとって、本来有する権利を主張すること自体容易ではない。本人の意思を尊重しながら気持ちを代弁したり、権利擁護のための同行支援は今後もニーズが高いと思われるため、引き続き継続していきたい。信頼できる地域の社会資源となるために、定期的な研修会の開催や専門的な知識やスキル向上のための講座の受講、関係機関との情報共有や連携機会を維持していきたいと考える。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://nwsfukushima.jimdo.com/