都道府県 神奈川県
助成額 1,680,000円
活動開始日 2021/4/1
活動終了日 2021/12/31
助成金で行った活動の概要
①日本語の読み書きができない親のための書類の代読や代筆、情報や必要な物資の提供をした。こどもの保険の加入/就学援助の申請/神奈川県新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金第6弾~第14弾申請とそれにかかるポスターの作成、マスク飲食店応募、アクリル板の購入など/出産タクシーの登録と呼び出しや出産にかかる手続きの代読代筆、病院への電話/救急車の手配、病院への付き添いと説明(SNSを通じて会話)/コロナ渦で失職した母親や祖父の新型コロナウイルス感染症対応休業支援金申請と労働局への相談/新型コロナウィルスでシングルファーザーを亡くした海外につながる兄弟のための様々な手続きや相談の支援/ビザやパスポート申請用の写真や封筒、書類の作成など ② 海外につながる家庭のさまざま問題に介入した。・日本語のできない中国人の母親たちのための中国語による子育て相談。・元夫の暴力によるPTSDとうつ病を抱える中国人シングルマザーの中国語による相談と傾聴。・外国籍家族の幼稚園児の言葉の遅れに気づき、幼稚園、小学校に相談し、療育センターにつないだ。・外国籍の中3を塾につなぎ、中学校と連携しながら、高校の見学や事前相談の予約をした。・外国籍の双子がキャンセル料を含む修学旅行費が高額(6500円×2人)で支払えず修学旅行にいけないと聞いたので中学校と相談して費用を立て替えた。*生活保護家庭なので後日費用は戻ってくる。 ③ コロナ下で外出が制限されているこども、しょうがいのある人たちとその家族のためにいつでも相談できるSNSアカウントを用意した。・LINEビデオ電話を利用した学習支援。・地震や津波警報が出たときに、こどもたちへのアドバイス。・自閉症者の家族とLINEを通じて連絡をしている。・アトリエを利用する自閉症者と外出自粛しているボランティアなどをLINE電話で定期的につないでいる。
活動日数 150
支援対象者実人数 108
支援対象者延べ人数 1850
参加ボランティア実人数 16
参加ボランティア延べ人数 130
本助成金による活動の成果
① 日本語の読み書きができない親のための書類の代読や代筆、情報や必要な物資の提供。・こどもの保険に加入をしていたために壊れたメガネ代や交通事故による通院などの補填ができた。・神奈川県新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金により数百万円を得た・コロナ渦で通訳さえも立ち会えず何度も心配そうなメッセージが来たが無事に出産ができた・救急車の手配をしたので大事に至らなかった・新型コロナウイルス感染症対応休業支援金申請と労働局へ相談したが制度の隙間にある事例で救われなかった。② 相談・他機関との連携事業・出産時に必要な情報を病院医師と手紙の交換をし随時中国語に翻訳して、出産タクシーの申請や出産後の手続きを区役所につないだ。・外国籍のシングルファーザーがコロナで急逝した案件においては、研究者(支援者)たちと連携をして弁護士につなぎ、国際交流協会や区役所、こどもの中学校とも連携して現在も支えている。・言葉の発達が遅い未就学児を教育委員会と療育センター、小学校につなぎ、来春から個別支援級に通学することになった。・中国人母親たちへの中国語子育て相談は小学校とも情報交換しながら、こどもの暴力についてはこどもと一緒にアンガーマネージメントを考え、万引きについてはこどもに厳しくしすぎず定期的におこづかいをあげるなどのアドバイスをすることにより親子関係がよくなった。・PTSDとうつ病の中国人母親とこどもの関係は現在は落ち着いている。・中3最後の修学旅行に行けた。③ コロナ下で外出ができなくなったこどもやしょうがいのある人、その家族をオンラインでつないだ。・リアルな居場所に来れている、一見何の問題もなさそうな大人しい子たちの中にはSNSだからこそ相談できる子もいた。・母親の母国に一時帰国しているオーバードーズ、自殺未遂などの問題を抱える中1の子の精神状態をインスタ経由でチェックをしコメントしている。・LINEビデオ電話を利用した学習支援により、自信をもって特別支援学校を受験し、合格した子たちがいる。・地震や津波警報が出たときに、こどもたちやその家族を安心させることができている。・40代の自閉症の息子をもつ80代のシングルマザーと毎日LINEで安否確認をしている。・20代の自閉症の男性はアトリエに来て同世代のボランティアさんとzoomで話すことにより、趣味の遠出ができなくなったことを我慢できている。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
・しょうがい児者も、海外につながる子も、高齢化する親の問題と、親なきあとのこどもの問題に直面している。・海外につながる子たちの親が亡くなったとき、親や自分の国籍やビザの問題から、とても不安定な状況にある。・日本人との結婚関係にない外国籍の親の収入が激減した場合、ビザが延長されない可能性もあり、日本で長年教育を受けていても突然帰国せざるをえないかもしれない。・多くの海外につながる子たちは、家族のための通訳、翻訳、書類の作成などを担わされており、ほぼ全員がヤングケアラーである。・スマホをもっていない子たちの孤立は大きな課題である。・今後も、横浜パラダイス会館という居場所をオープンし続けることで、オンラインだけでは届かない子たちの声も拾い続けて行くつもりです。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://www.facebook.com/page/87669398026/search/?q=%E8%B5%A4%E3%81%84%E7%BE%BD%E6%A0%B9
https://www.facebook.com/page/299684533547627/search/?q=%E8%B5%A4%E3%81%84%E7%BE%BD%E6%A0%B9
寄付してくれた人へのメッセージ
寄付をしてくださったみなさまへ。わたしたちのような私設の小さなスペースを運営する任意団体にとって、営利事業が成り立たず、一方で家賃や光熱費などの固定費は節約できず、そして、集う人たちの心配や苦労は倍増しているコロナ下で、みなさまのご支援なしに活動を継続させることは不可能でした。25年間、ほそぼそと活動をしてきましたが、今ほど居場所の必要性を痛感することはありません。まだまだ未来が見えない状況です。引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。