住民と支援者の孤立防止と、つながり続けるためのWEB情報発信・交流事業

団体名 「未来の豊かな“つながり”のための全国アクション」主唱団体会

都道府県 宮城県

助成額 2,120,429円

活動開始日 2020/12/1

活動終了日 2021/7/31

助成金で行った活動の概要
中央段階でボランティア・市民活動を推進する11団体が連携・協働し、コロナ禍でもつながることをあきらめないために、全国キャンペーンを展開した。具体的には、感染防止策を講じながら活動する方法や工夫を集めてWEBで情報提供するとともに、悩み葛藤しながら活動している仲間たちとの交流をオンラインで実施した。これまで地道に取り組んできたサロンや介護予防教室等が休止となり、生活課題をもつ地域住民の孤立やフレイル、認知症の進行、失業による生活の困窮などの相談が寄せられるなか、地域住民の孤立防止だけでなく、外出自粛で活動が停滞するがどう動いてよいかわからず悩んでいる住民リーダーや専門職の状況を少しでも打破するアイディアや工夫を提供することで、気持ちの落ち込みや孤立を防ぎ、全国の実践を少しでも後押しする機運を高める。

活動日数 243

支援対象者実人数 529

支援対象者延べ人数 529

本助成金による活動の成果
誰もが安心して暮らせる地域を目指して進めてきたつながりづくりを、コロナ禍で接触機会が制限される中でもあきらめないために、感染防止策を講じながら活動するアイディアや工夫を集めてWEBで情報提供・交流を行った。 〇2021年7月末時点で、全国47都道府県から186事例を収集し掲載。内容は、電話・手紙・戸別訪問による住民間の見守り活動、手作りマスク・防護服づくり、フードパントリー・子ども食堂、配食、オンラインサロン・オンライン面会・オンライン相談、活動再開に向けた感染対策情報の周知(SNSも活用)・対策セットの配布支援、再開したサロン活動の創意工夫、住民と支援機関の協働によるコミュニティ活動など、多岐にわたる。〇オンラインサロンを3回開催し、コロナ禍での地域活動の工夫やICTの活用をテーマに、各回定員の100人を上回る参加を得た。WEBで取り上げた事例の中から実践者に取り組みを発表をいただいた後、参加者はZoomのブレイクアウトルーム機能を利用して4人ずつのグループに分かれて意見交換を行い、新たな出会いや相互の励ましで前向きに人と人がつながる意識づくりのきっかけを提供した。〇発足から1年を迎えた2021年6月30日に開いたオンラインサロンでは、これまでのコロナ禍の実践や工夫を振り返り今後の活動を進めていく機会として、「実践紹介動画」配信を期間限定で行うとともに、「広がれボランティアの輪」連絡会議 会長/同志社大学名誉教授 上野谷 加代子さんを招き、動画の実践ポイントを紐解く企画としたところ、300人を超える参加者を得た。〇サイト上で、これまで開いたオンラインサロンの実践事例とその活動ポイントを紹介し、新しい豊かなつながりのための工夫を提案している。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
再度緊急事態宣言等が発出されるなど、コロナ禍の状況変化に応じて、新型コロナウイルスに対する意識や住民活動の再開に向けた対策のあり方などについて、地域ごとに差が大きくなっている。その方針は、地域リーダーの意向によるところも大きく、コロナに対して過剰に怖がるのではなく、正しく理解して予防を講じるためにも、行政や社協などの支援団体が感染予防策を含めてガイドラインを示すことが求められる場面もある。「集まる」ことや3密を避けて気にかけ合う手立てを考え、窓越しやウォーキング中の声掛けの大切さに気付いたり、対策を講じたうえでの訪問活動やサロン活動等の再開、室内から屋外での活動への振り替え、LINE勉強会を開いてオンライン導入を試みるなどの動きもある。これまで窓口に来たことのない相談者層からの生活困窮に関する相談や自殺が増加し、これまでにない感染者急増の波のなかで、「コロナだからできない」のではなく、コロナをきっかけにこれまでの取り組みを見直し、活動の形や対象者を柔軟に変えて地域でつながり続ける必要性が求められている。今後も一層、地域でつながる多様な工夫・実践をWEB上で紹介することで、地域性や状況に応じた取り組みのヒントにしていただければと考える。コロナ禍が長期にわたる中、アフターコロナはICTとの併用などコロナ前とは異なる地域活動への展開が想定され、いまからその準備をすすめていく必要がある。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://tunagari-action.jp/