コロナのために居場所や心のよりどころを失った子どものための支援事業

団体名 特定非営利活動法人山口女性サポートネットワーク

都道府県 山口県

助成額 2,500,000円

活動開始日 2021/4/1

活動終了日 2022/3/31

助成金で行った活動の概要
行き場を失った女性と子どもの一時保護をした。保護した人は22人、同伴児22人であった。①相談(シェルター食事提供を含む)/シェルター入所者のための昼食づくりをした。ここでは、昼食を一緒に食べながら入所の話を聴いたり、相談にのったりした。ただ、8月、9月はコロナ対策のため食事作りを中断した。その時は食材を提供し、話を聴くだけににした。②シェルター入所者の面接相談、同行支援/電話相談203回、面接128回、同行支援71回行った。シェルター入所時は気持ちが不安定になることが多く、気持ちの安定のために面接をしている。さらに、不安になれば電話での相談も受けた。安全性の確保のために警察や法的な手続きのために裁判所への同行をした。生活基盤を整えるために福祉事務所や子ども家庭支援課、教育委員会、学校、病院、ハローワークなどそれぞれの人に応じた同行支援を行った。③入所者への物品提供/衣類、食料、化粧品などいろいろな方からの寄贈品を提供した。④シェルターを維持するためにの家賃、水道光熱費の助成を受けた。

活動日数 365

支援対象者実人数 44

支援対象者延べ人数 969

参加ボランティア実人数 12

参加ボランティア延べ人数 493

本助成金による活動の成果
1.相談事業 人が怖くて一緒に食事をとることができない人には、食材を提供した。一緒に食べることができる人は昼食を楽しみながらこれまでのことや心のことなどを話したり、吐き出す機会となった。楽しい食事をすることでふさぎがちな気持ちを前向きな気持ちにすることができた。 2.電話、面接、同行支援 入所当日から、1月は精神的に不安定な時期でもある。不安な時には電話をかけてもよいことを伝え、実際に電話で話すことも多かった。また、特に不安定な時には面接をした。毎日行った人もいる。毎日話していると、少しずつ心の整理ができ、自信をもって公営住宅に入居となった人もいる。保護命令を取るために警察や裁判所などに同行し、必要事項の記入の手伝いをし、保護命令を取ることができた人もいる。仕事も失い、収入のない人には生活保護を受給するために福祉事務所に同行した。その結果生活保護を受給できた人もいる。 3.入所者への物品の提供 寄贈された化粧品や衣類、生理用品などを提供した。基礎化粧品は特に喜ばれた。衣類も十分持ち出せてない人が多いので、寄贈された衣類を提供した。シェルター退所者には新生活で必要な家電、家具、寝具、台所用品などを提供した。これらは寄贈されたものであるが、中古品でも購入すればお金がかかるので一時的には助かっている。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
一時保護をした人には自己決定に時間がかかり、将来に不安を抱えている人が多い。面接を丁寧にしていくことで、気持ちが落ち着き自己決定することができるようになった。入所者には丁寧な面接が有効であることが分かった。今回の経験を活かしていきたい。コロナ禍の中、入所者や支援員にコロナ感染者が出ないようにマスク、アルコール消毒や昼食時のアクリル板の設置など感染対策に神経をとがらせた。幸運にも感染さが出なかったことは幸いだった。今後も感染対策は必要である。シェルター入所者には生活困窮者が多い。生活保護につなぐまでの期間をシェルターで過ごすことができた。相談員も支援費が出ることで、快く支援を継続することができた。

助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://dv-net.jp



寄付してくれた人へのメッセージ
DV被害を受けて家を出ると決心しシェルターに入所された方たちは大きな決断をしておられます。その方たちが安全に安心してシェルターで過ごし、次のステップに羽ばたいていくためには様々な支援が必要です。当然費用もかかります。皆様の寄付で賄っていくことができましたことを心より感謝申し上げます。