都道府県 青森県
助成額 2,090,000円
活動開始日 2021/11/1
活動終了日 2022/3/31
助成金で行った活動の概要
①住まいの確保支援の周知と連携 本会が住まいの確保の支援を行っていることの周知が十分ではないため、関係機関にパンフレット等を作成して送付し、セミナーを開催した。また、ホームページ等に事業内容を公表して周知を図ったほか、関係機関との会議等で事業周知の徹底を図った。②必要な生活用品の無償貸出に向けての整備 生活保護の費用対象外である、洗濯機、テレビ、自転車を確保して無償貸出を行った。また、生活保護の費用対象である布団は、入居時から必要であるため、ある程度貸出できる分を確保して提供又は無償貸出を行った。ホームレス対応で生活保護の費用となる金額に限度があるため、自立に向けた生活に必要な冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、カセットコンロや電磁調理器などの生活用品を確保して無償貸出を行った。トイレットペーパーなどの日用品や当面の食事となるカップラーメンなどについても支援できるものを備蓄して提供した。こうした生活用品等は、県内10ヶ所の社会福祉法人の相談機関に配置し、支援が必要な時にすぐに支援できる体制を整備した。③一時的な滞在場所であるホテル代等の費用の確保 住まい確保までのつなぎであるホテルでの宿泊を確保し、ホテル代を支援した。
活動日数 150
支援対象者実人数 50
支援対象者延べ人数 150
参加ボランティア実人数 100
参加ボランティア延べ人数 300
本助成金による活動の成果
将来の見込が無い状況は誰でも不安ですが、生活の基盤となる住まいが無い状況の方々は、周囲の人間からの支援や接点も乏しく、孤立感が増しているまま、さまざまな困難に立ち向かう必要があります。そのうえ、収入の見込もなく、食事はもちろん、生活に必要な日用品も無い状況にあることで、さらに不安は増幅しています。こうした細かな心の不安にまで寄り添いたいという一心で関わってはいますが、生活用品を確保することで当面の暮らしの見込が立つとともに、こうした支援が多くの寄付者からの善意でつながれていることは、孤独を感じる人たちの大きな励ましとなっています。自分は一人ではないと感じることは、次のステップに進む重要な後押しとなっています。これまでも住まいの確保の支援はしていましたが、比較的高額である家電製品は、収入の見込が立っても購入している人は少なかったのが現状です。洗濯機がないために、洗濯の回数が少なく、清潔感を欠いて社会生活を送っていたり、移動手段がないことが行動を制限して、就職活動等に踏み出せない人も多くいます。家電や生活用品の確保で、生活基盤を整えることが社会生活を支え、就労や進学などの自立への道筋を立てられるようになった人もおりました。身だしなみを整えることや自炊などで食事管理をすることは、さまざまな社会生活を円滑に進めるために必要な整備でした。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
生活用品の貸出事業を実施しての課題は、①必要な家電や生活用品が多岐にわたること、②生活用品を購入できずに必要とする人が多いこと、②住宅事情から必要でも設置が難しい場合があること、③自分で購入できる場合が少なく、貸出ではなく提供になる場合が多いことが挙がります。今後も本会が各種助成金を獲得することを検討するとともに、無償で提供できる寄付者を広く募る必要性を感じています。また、住まい探しの支援では、①住まいの探し方がわからない方が多いこと、②住まい探しに疲れてしまっている方が多いこと、③入居中に継続的に関わる専門機関がない人が多いこと、④さまざまな行政手続きや制度利用を自主的に行う人が少ないこと、⑤住まいの確保による「自立」が「孤独・孤立」を生み出すケースが多いことなどが課題として浮かび上がってきています。さまざまな公的な相談機関はどんどん増えているのですが、窓口だけで対応する既存の相談機関が多く、自力で住まいを探す体力と心の余裕のある人が少ない中で、同行や伴走を行う人の存在が必要であると感じます。そのために、①不動産会社等への同行やつなぎに力を注ぐこと、②手続き等の同行支援を積極的に行うこと、③就労や居場所などへの参加を積極的に進めることなどが、求められていると感じています。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
http://aosyakyo.or.jp/welfare/%e7%a4%be%e4%bc%9a%e7%a6%8f%e7%a5%89%e6%b3%95%e4%ba%ba%e3%81%ae%e7%a4%be%e4%bc%9a%e8%b2%a2%e7%8c%ae%e6%b4%bb%e5%8b%95%e3%80%8c%e9%9d%92%e6%a3%ae%e3%81%97%e3%81%82%e3%82%8f%e3%81%9b%e3%83%8d%e3%83%83/
寄付してくれた人へのメッセージ
ご寄付によって、住まいがない方の生活基盤を整えることができたことはもちろんですが、こうした支援が善意の寄付者の皆さんに支えられていると伝えられることは、社会的に孤立を感じる多くの方々に、自分は1人じゃないと勇気を与えてくださっています。裏切られた経験や誰も助けてくれなかった過去に縛られている人も多いですが、地域の中には助けてくれる人がいること、今度は自分が困っている人を助けてあげたいと思えるきっかけを作っていただいたと感謝しています。