都道府県 群馬県
助成額 421,196円
活動開始日 2021/4/1
活動終了日 2022/3/31
助成金で行った活動の概要
①常設相談フリーダイヤルでの生活相談 302件(重複なし) 支援内訳)路上・車上生活からのアパート入居13件、生活保護申請同行24件、障害年金申請7件、自己破産手続き9件、養育費請求2件、DVからの避難2件、自死企図防止5人)。 ②新型コロナ生活相談&フードバンク3回開催。(5/27(木) 高崎城址公園 相談・利用者136人。 12/27(月) 前橋公園 相談・利用者196人 。 3/17(木)玉村町ふるハートホール 相談・利用者64人) ③全国一斉相談会の群馬会場6回参加(コロナ災害を乗り越えるいのちとくらしを守る何でも相談会 4/24(土)、6/19(土)、8/21(土)、10/23(土)、12/18(土)、2/19(土) ④困窮事例をもとにした記者会見2回開催(5/14 群馬県庁5F 記者クラブ 12/21 群馬県庁5F 記者クラブ)
活動日数 294
支援対象者実人数 302
支援対象者延べ人数 302
参加ボランティア実人数 61
参加ボランティア延べ人数 101
本助成金による活動の成果
コロナ禍での特徴的な相談。①住居の喪失。路上・車上生活者からアパートに入居できた13人。13人いづれもが元派遣労働者でした。新型コロナの影響による工場の生産調整で解雇・契約終了にあい、職員寮を失業と同時に退去になっています。②ブラック労働 月に256時間勤務して手取り7万5千円というタクシー運転手や給与月額15万円のうち職員寮の居住費で11万円が天引きされていた男性のケースもありました。職員寮の中には12畳の部屋に8人で居住していた中年男性もいて、新型コロナウイルスのクラスター発生におびえて働くケースも見られました。 ③一人親の深刻相談。自死を企図した人は中高年単身者の他、一人親の女性も多くみられました。中には飛び降り自殺を図ろうとした時、帰りが遅いのを心配した息子からの携帯電話の着信音で死を思いとどまり、3日後に相談に訪れた40歳一人親女性の姿もありました。また自身のアパート代や水光熱費を3か月滞納して大学生の娘に仕送りをしていた一人親女性もいました。 ④外国人の困窮。フルタイムで働いて手取り8万円という技能実習生の女性、出産費用がなく搬送先の病院で死産となったフィリピン人女性、入院受け入れ先が見つからず、肝硬変でなくなった仮放免のペルー人男性の相談など深刻事例がありました。 皆様から寄付をいただき活動できたことで、相談者302人のうち多くの方の生活を再建することができました。本当に感謝を申し上げます。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
見えてきた課題 ①伴走型支援の必要性と受け皿不足。支援者それぞれが仕事を抱える中で、市民ボランティアとして駆け付け支援をしているものの、次々と寄せられる相談の中では伴走することが難しい状況でした。市民ボランティアの限界と公的支援の重要さを感じています。 ②資金面で支援の難しさがありました。所持金が10円、30円という相談も多く、かつ生活保護などの制度利用を希望しない方に対して財政面で困難を抱える市民ボランティアの限界をここでも感じています。③メディアの在り方について。記者会見や事例の情報提供をおこなってきたものの、コロナ禍が長期化する中で貧困問題が当初に比べてメディアで取り上げられなくなっています。。理由として ”ニュースに新鮮味がなくなってきたから” との記者の言葉があり、格差拡大や貧困問題の可視化に難しさを感じました。 今後に向けては「社会的包摂」のできる社会づくりに向けて、引き続き相談を継続しながら事例を集めて、社会啓発に努めていく予定です。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://ja-jp.facebook.com/%E5%8F%8D%E8%B2%A7%E5%9B%B0%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%90%E3%82%93%E3%81%BE-468797343156122/
寄付してくれた人へのメッセージ
皆さんからいただいた寄付のおかげで、コロナ禍で仕事や住まいを失い、路上生活に陥ったり、5日間何も食べていない方などの支援ができました。また相談者の中には生活困窮と借金から自死を試みた一人親の女性の支援などもおられ、命を救う活動にもつながりました。格差拡大にコロナ禍が追い打ちをかけている社会にあって、私たちはこの活動を続けていきたいと思います。この度は寄付をいただき、誠にありがとうございました。