都道府県 新潟県
助成額 1,734,995円
活動開始日 2021/12/1
活動終了日 2022/12/30
助成金で行った活動の概要
【無料塾寺子屋】毎週土曜日に、小学生2年生から5年生は午前10時か12時、小学校6年生から中学生は午後1時から3時まで実施。夏休みには、毎週火曜日と木曜日も実施。毎回、ボランティアが昼食を作り提供。参加者は約35人。講師は、市役所若手職員、弁護士、大学生、進学校の高校生らがボランティアで担う。塾生がやりたい勉強を個別指導で実施。漢字、英語検定、模試などにも挑戦。勉強以外の活動も人間形成に欠かせないという考えから、島でのキャンプ(水泳、乗馬、バーベキュー、花火大会、テント)、お寺で座禅会、古民家で合宿、クリスマスパーティなども実施した。なお、対象者は食糧支援している母子家庭や生活保護世帯の子ども。【訪問型病児保育】食糧支援している母子世帯を対象に実施。子供が病気になっても、母親が仕事を休む必要が無く、スタッフが病院に連れて行ったり、子どもの自宅で母親が仕事から帰ってくるまで母親に代わって看病したりする。何回利用しても無料で行う。この事業は、一応会員制をとっており、日頃の母子とスタッフとの信頼関係が必要であることから、いろいろな相談にものったり、子供を遊ばせたり、無料塾寺子屋と合同のパーティを開いたりしている。【母親の相談室】母親は、育児をはじめいろいろな悩みを持っている。核家族が多く、気軽に何でも相談できる家族がいなく、一人で悩んでいる人が多くいる。そこで、子どもと一緒に遊びに来て、気軽に相談もできる、まさに居場所を提供。子供を専門に遊ばせてくれるスタッフもいて、子どもにとっても魅力的な居場所になっている。毎週、日、月、木に予約制で開放している。なお、対象は限定せず、希望する人がいれば誰にでも開放している。
活動日数 230
支援対象者実人数 80
支援対象者延べ人数 3000
参加ボランティア実人数 30
参加ボランティア延べ人数 1150
本助成金による活動の成果
先進的な取り組みであることと、全国に広げたいとの私共の意向を評価いただき、「地球倫理推進賞」「文部科学大臣賞」を受賞。また訪問型病児保育については「ベスト育児制度賞」をいただくことができた。また、何度もテレビ、新聞等のマスコミで取り上げてもらった。寺子屋では、成績が上がった、不登校の子どもが寺子屋だけは行けるようになった、寺子屋に行くのが楽しみ、といった声をよく聞く。訪問型病児保育についても、全国に例はなく、母親が職場を休む必要が無く、収入が減ることもなく、安心して仕事を続けることができるということで、非常に感謝されている。相談室には、かなり深刻な相談が寄せられており、行政ではなかなか対応できないような事柄にも、寄り添った対応ができると評判になっている。また、追い詰められている母子の楽しく安心できる居場所になっており、利用者も増えており、開設する日も徐々に増えている。今では、行政の福祉施策の一部を担っている状況にもある。高齢のボランティアスタッフにとっては、活躍する場ができたことや、居場所にもなり、生きがいを感じてもらっている。寺子屋についても、教育を目指す学生にとってはよき経験を積むことができるし、スキルアップにつながっている。市の若手職員のとっても研修の場にもなっている。なによりも人生を楽しいものにしている。寺子屋については、県内に同じ取り組みをしたいという組織が複数出てきた。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
教育格差や貧困の連鎖を断ち切るための一助になればと思い、無料塾寺子屋を開設し、それなりの成果を上げることはできたが、根本的な解決には程遠い。頑張れば、将来に希望が持てる、高校大学専門学校だって行ける、そのような社会を目指さなくてはいけないと思うのだが、子供たちは母親が貧困に苦悩している状況や、自分の食べる物を減らして子供に食べさせる姿を見て、早く中学を卒業して仕事について、母親を楽にしてあげたい。奨学金はあるが、返済しなければならない、利用したら大変なことになると思う子供は多い。そこで、返済無用の給付型奨学金事業を運営する新たな組織「一般財団法人未来応援奨学金にいがた」を昨年5月に立ち上げ、すでに募金活動、給付活動を行っている。無料塾寺子屋と訪問型病児保育、母親の相談室を立ち上げて、まる2年が経過しようとしているが、どれも順調に、確実に成果を残し、発展している。今後、大幅に利用者が増えることが予想されるが、より進化を遂げ、それに十分に対応していかなければならない覚悟を新たにしている。また、この活動を県内はもちろん全国に広めて、今後連携や切磋琢磨して一人でも多くの困っている人たちにお役に立つようにしたい。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://foodbank-shibata.org/archives/27697
寄付してくれた人へのメッセージ
私共の活動は、多くの皆様から支えていただいているからこそ続けていくことができるわけです。「赤い羽根」に全国からご寄付いただき、ありがたく感謝申し上げます。皆様のご期待に沿えるよう、今後も懸命に努力してまいりたいと思っております。何卒末永くご支援賜りますようお願い申し上げます。