生活困窮・一人親子育て世帯へのオムツ宅配見守り事業

団体名 NPO法人こどもの居場所づくり in かわぐち

都道府県 埼玉県

助成額 1,000,000円

活動開始日 2023/4/1

活動終了日 2024/3/31

助成金で行った活動の概要
子育て世帯の地域からの孤立防止目的に、毎月の土曜日・日曜日にボランティア配達員2名1組が支援対象世帯を訪ね、オムツ等の宅配及び幼児の状況のヒアリング・子育てにおける悩みの相談対応を行う事業である。①事業連携先の子育て相談課・川口市保健センター・市内病院産婦人科の紹介により受けた支援対象世帯と連絡を取り合い、受取り時の時間などを調整する。配達当日はボランティア配達員(オムツ宅配事前研修受講済(当法人研修)、子育て経験者)2名1組が支援対象世帯を訪問し、オムツ等の赤ちゃん用品を手渡しする。その際に、幼児と対面させていただき、幼児の様子(服装の状況、虐待によるアザなどがないか、著しく痩せたりしていないか等)やご家族の様子(服装やご自宅の生活状況等)、生活環境(仕事の様子、人との繋がり等)をヒアリングさせていただく。ヒアリングの際には、専用のヒアリングシートに記載し、記録を保管する。ヒアリングの中で、その他求められている支援などがある場合は、様々な行政サービスや地域支援の提案・紹介を行う。訪問後は、ヒアリングシートを事務局に保管し、万が一家庭内での虐待等のトラブルが発生した際に、速やかに諸関係機関へ提出できるよう、整備を行う。その後も、適宜、諸関係機関と連絡を取り合い、支援の輪が切れ目ないよう、対応する。

活動日数 60日

支援対象者実人数 215人

支援対象者延べ人数 2,580人

参加ボランティア実人数 10人

参加ボランティア延べ人数 605人

本助成金による活動の成果
本事業は、子育て世帯の家計応援に留まらず、子育て世帯への定期訪問のきっかけとなり、孤立防止に繋げることが可能になったと考える。また、定期的な訪問を通して、子育ての悩みやニーズを聞き、必要な支援(行政・民間地域支援団体)へとマッチングさせることができ、子育て世帯の孤立防止に繋げることもできた。 オムツの利用から卒業以降についても、市内各地域の子ども食堂や学習支援、居場所づくり事業へと繋げ、乳幼児から成人するまで継続的に子どもの成長を見守ることができた。

事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
オムツの宅配をとおして、子育て世帯の孤立化が如実に表れていることを感じた。子育て世帯の多くは近くに身内や相談できる人がおらず、日々、子育ての悩みと葛藤しながら生き抜いている現状を目の当たりにした。また、精神的にも不安定な世帯も年々増加傾向にあるように感じている。子どもを連れて行方不明になってしまう世帯、十分に子どもに食事を与えていない世帯…子どもの命に関わるような事案もふえてきているように感じる。また、昨今の物価高騰もあり、オムツ等の消耗品のみならず、食費、ガス水道光熱費が軒並み高騰し、低所得層の子育て世帯の暮らしは非常に苦しんでいる様子がわかった。当NPO法人としても、今後はこの活動の歩みを絶対に止めることなく、この地域から、この埼玉県から、そして、この日本からこどもが亡くなるような事案は絶対に起こさないと誓う機会となった。本事業の継続を通して、当NPO法人だけの活動にとどめず、様々な団体にも波及し、地域全体から子どもたちを見守る空気を創っていきたいと考える。



寄付してくれた人へのメッセージ
この度は、当NPO法人の活動にご支援いただきまして、ありがとうございました。おかげさまで、のべ2,580人の子育て世帯・その家族の命を救うことができました。「おむつ」というのはあくまでも子育て世帯と繋がる一つのキッカケにすぎませんが、そのようなキッカケを与えて下さった組合員の皆様には感謝申し上げます。このキッカケを大切にして、これからもこどもたち、子育て世帯をサポートしていきます。