都道府県 東京都
助成額 840,000円
活動開始日 2023/4/4
活動終了日 2024/3/30
助成金で行った活動の概要
コロナ禍でひとり親世帯のフードパントリー(食料支援)の利用が増える中、 お子さんの学習に関する悩みを聞くことが多かったため、令和2年度より学習支援を開始しました。当初はフードパントリー開催時に、スポットで学習支援をしていたため、 学力を向上させることまでのサポートができないという課題がありました。 その後学習支援団体と連携して継続的な学習支援に取り組むことになりました。 区営住宅の集会室など一時的なレンタルスペースで学習支援を行なってきましたが、使用時間が限られたレンタルスペースではできることも限られているため、常設物件を拠点とすることになりました。新たな拠点では、フードバンク渋谷の食糧支援を利用している世帯の中学生を対象に毎週火曜日と土曜日に学習支援を実施している他、子ども食堂やワークショップも開催しています。家庭環境による子どもの進学率や学力の格差が社会問題となっていますが、具体的な要因として学習機会の不足、学習意欲の低下、親・周囲の進学への期待不足などが挙げられています。 学習の仕方を身につけ、学習の習慣を身につけ、 自分の力でその時どきに応じた目標設定と計画立てを出来るような子になるようなサポートを通して、 経済的な理由で塾に通うことのできない子どもたちの将来の選択肢を広げることを事業の目的としています。
活動日数 192日
支援対象者実人数 40人
支援対象者延べ人数 1,198人
参加ボランティア実人数 54人
参加ボランティア延べ人数 723人
本助成金による活動の成果
令和2年度より食糧支援利用者の声に応える形でスポットでの学習支援をスタートし、今まで段階的に活動を広げてきました。フードパントリーの会場スポットでイベント的な学習支援の実施から、レンタルスペースを借りての継続的な学習支援に移行し、ある程度の成果を得られたところで、活動時間や活動の制限が少ない常設物件を拠点とすることになりました。活動の幅が広がり学習支援を超えた子どもたちの人格育成に良い影響を与える支援体制が可能となりました。新拠点はつくりが住居のため、靴を脱いでくつろぐことができる居心地の良い空間で子どもたちはより過ごしやすくなりました。一時的なレンタルスペースではできなかった参考書や問題集などの備品を置いておくことができ、スタッフの利便性も向上しました。レンタルスペースでは飲食禁止でしたが、新拠点にはキッチンがあるため食事も提供することが可能になりました。食事を共にすることで関わる大人たちとリラックスした関係作りができています。 食品を保管するスペースも確保できるようになり、フードパントリー事業との連携もよりスムーズになりました。リラックスした雰囲気の中で子どもたち同志の会話も増えました。こどもたち同士も親密な関係が築けているとともに、子どもたち同士の会話から家庭の様子も垣間見え、要支援の早期発見という成果もでています。
事業を実施する中で見えてきた課題と今後の取り組み
令和4年度に新拠点に移転し、令和5年度はフードバンク渋谷の生活支援事業の一環として学習支援の活動基盤を強化した1年でした。常設の拠点がもたらす価値は大きく今後の可能性も実感できた1年でしたが、渋谷区のような都会で、非営利団体が常設の拠点を維持し続けるのはとても負担が大きいのが現状です。どのように安定した経済基盤を整備していくかが課題となっています。また、嬉しいことに、中学校を卒業しても居場所として通ってくる学生がいます。安心できる場所を提供できていることに手応えを感じると共に11畳のスペースでは早くも手狭さを覚えています。今後は活動を広く知っていただけるように広報を強化したいと思っています。今まで活動実績を数値にすることはしていましたが、フードバンク渋谷を通して食糧支援や生活支援を受益した世帯が具体的にどのように生活が向上しているか等の視覚化ができていませんでした。実態調査を実施し成果の視覚化をしていきます。活動範囲を限定していることの利点を活かし、地域性と利用者目線に根ざしたきめ細やかなボトムアップ支援に繋げていくとともに、継続した支援者を獲得していくことに取り組んでまいります。
助成決定した活動を報告したSNSやホームページのURL
https://foodbank-shibuya.org/topics/436/
寄付してくれた人へのメッセージ
この度は、コープみらい組合員のみなさまよりご支援をいただき心より感謝申し上げます!渋谷区のような都会で、非営利団体が常設の拠点を維持し続けるのはとても負担が大きいのが現状です。しかし、常設の拠点がもたらす価値は大きく今後の可能性も実感できた1年でした。皆さまの応援をバネに今後の運営も引き続き真摯に進めていきます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。